――……ん……ん



だれ?おれをよぶの?



――……ん!…ん!



きいたこと、あるこえ

なつか、しいな…



――…ん!……なさい!



うん、まえも

こんなかんじに…


起こされた、よう、な?



『燐!いい加減に起きなさいっ!!』

「はい!ごめんなさいっ!!
……………へ?」



あ、あれ?



「奥村くん、ようやく起きなはったわぁ」



志摩?



「つかお前、開口一番がソレかいな…」



勝呂?



「奥村くん?大丈夫でっか?起きとりますか?」



子猫、丸?



「燐?まだ眠い?」



しえみ?



「ちょっと、アンタ!いつまで寝惚けてんの!!」



神木?


あれ?俺…



『早よ起きんかい!』

「だっ!?」



いってぇ!?つか俺、寝てた?



「奥村くん、ぐっすり寝とってなぁ。いくら譲っても起きんからったで?」

「げっ!?マジで!?」



うわ、最悪…



「しかしよお寝とったな、お前。何ぞ良え夢でも見とったのか?」

「へ?」

「燐、笑ってたんだよ」



なっ………



「馬鹿みたく幸せ絶頂期!…みたいな表情(かお)だったわよ?一体どんな夢みたら、そんな風になれるのかしら…」

「奥村くん!どんな夢やったん?」

「志摩さんっ!!」

「どんなって…」



志摩が考えてるよーな夢じゃねぇよ、多分

あれは…



「あったかい夢…」

「は?」

「何か……すげぇあったかくて、しあわせで、何かほわほわした?」

「何それ?」



俺にもわかんねーよ!



「…でも、なつかしかった、な…」



温もりの 記憶


「もしかして燐、お母さんの夢見たの?」
「は、何や?その年でか?」
「…………」
「奥村くん?」
「…かあさん、か…」
『(あ、れ?覚えてる?)』


(母の温もりは、姉の温もり)

>合宿後のお話

11.10.17.

mae tugi


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