「変わったなぁ、お前も」
「…そう、ですか?」
久々に会った、恩師・藤本から出た他愛ない一言
だが俺にとっては、戸惑う一言
「ああ、変わったよ。こう…刺々しかった雰囲気が丸くなったわ」
「…何ですか、その表現は」
「お前が一番分かってんだろーが」
確かに変わった様な気は、薄々感付いていた
……認めたくなかった、変わった、など
「良い傾向だよ、ホント!」
「…痛いのですが」
手加減と言うものを知らんのか
すると藤本は急に真剣な眼差しで、俺を見る
「青い夜から、お前の中の時は止まったまんまだった。聖騎士と言われちゃいるが、俺にゃその時を動かす事が…お前を救う事が出来んかった。済まなかった、イゴール」
「……せん、せい……」
「お前の時が流れて、俺ゃ嬉しいよ」
「ありがとう、ございます」
うごきだした とき
「んで?何が切っ掛けだ?」
「………厄介な拾い物をしてから、でしょうか」
「なんだそりゃ?」
(君に出会えて、私の時間は再び動き出した)
>時期的に-13year V、の後
11.09.15.
mae tugi