「……………」
『そのぶっちょうずら、なんとかしてください。しゅういが、おびえてるから』
「……………無理だ」
俺はネイガウスさんと共に、正十字学園町のデパートにいた
と言うのも、服を買う為だ
道化が子供服を用意してくれたのは良いが…どれもヒラヒラでまぁ可愛い服ばかり
正直俺はシンプルで、動きやすい服が好み
てな訳で。保護者であるネイガウスさんを連れて、服を購入しに来た
………説得して、納得させるのに数日掛かったが
彼は人混みが苦手らしく、来て早々から仏頂面。それ以後、表情そのままなので…周囲の人達怯える怯える
『とにかくちゃっちゃか、すませますんで』
「……頼むぞ」
か、顔の血色が悪ぃ…
早く済まそ…
■■■
「……………」
『これとこれ。こいつはいらん、これはいる…』
買い物籠に品物を、刹は次々と入れる
その判断は即決で、迷いなど一切無い
……女の買い物は時間が掛かる、と記憶していたのだが
『ネイガウスさん。もちっと、ほしいんですが…』
「他に何を買うのだ?」
適度に服が籠の中にあるが、他に何を欲する?
すると刹は苦笑いを浮かべた
『いや…ほら…おれ、さ…』
「…そう言う事か」
口ごもる刹に、何を言いたいか察しがつく
……そういえば、そうだったな
「……仕方あるまい」
かいもの
「…………………」
『大変、申シ訳アリマセンデシタ』
「私は気にしておらぬが?」
『(絶対気にしてる…父親に間違われたの、気にしてる…)』
「(まさか…親子に間違われるとは…そんなに老けて見えるのか?)」
>27歳のネイガウスさんは老け顔を気にしてると、可愛い
11.10.17.
mae tugi