「…四代目、またですか?」

「るせぇ……」



先日発覚した、四代目の子守り
と言っても知り合いに押し付けられてる、と表現した方が正しい。本人は嫌がっているのだが、そのシュールな光景とは裏腹に、何故か……



「にぃにー」

「……………」



妙に懐かれている
男の子だったらまだしも、女の子なんだよなぁ。傍目、四代目と似てるから親子かと錯覚する時がある。かなでちゃんと言うらしい



「かなでちゃん、はい」

「なるみにぃ、ありがと!」



彩夏と用意した画用紙とクレヨンを、かなでちゃんに渡す。こんな時がくるんじゃないかって、僕と買い物に行ったのはついこの間。まさかこんなに早く使う事になるとは

かなでちゃんがいると和むなぁ…妹がいるってこんな感じなのかなぁ?父親はいないらしい、シングルマザーというやつだ。それを考えると、母親の唯さんは凄いと思う



「にぃに、はい!」

「ん?」



はなまるの裏手でクレヨンと画用紙を広げていた、かなでちゃんが四代目の所に駆け寄る。平坂組の事務所に居た方が良いと思うが、四代目曰く情操教育的にはコッチがマシらしい。どっちもどっちじゃないか?



「これ、四代目?」

「うん、にぃに!」



画用紙にはトゲトゲした髪につり目と、特徴を上手く掴んでいる、とある人物が描かれていた。人とは見えないけど、この年の子にしては上手な方だろう



「……そうか、ありがとな」

「にへへ」



やっぱり親子だ
かなでちゃんが笑うとどこか四代目に似てる、特に目元が。それに…彼が醸し出す雰囲気は、父親が出すソレではなかろうか?



「……まさか、ね」



狼と兎と猫

『……てるな』
「何か言いました?かなでさん」
『うんにゃ、なんも』

―――――――
猫は言わずがな鳴海君、夢主の出番少なっ!

11.09.10.
11.09.17. 移転

mae tugi


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