【久しぶりやな、唯!】



その日突然携帯に、珍しいヤツから電話が掛かって来た



『………錬次?錬次か?』

【おう!こうして話すの、何年振りやろな?】



平坂錬次
四代目と共に平坂組を立ち上げた人物であり、実は私とかなでの恩人である



【どや?壮は?】

『お前の言ってた通りだよ』

【やっぱな!壮なら、かなでちゃんの子守りする思うたわ!】

『…錬次。本題に入れ』



溜め息混じりで、先を促す

連絡すらしてこなかったヤツが、急に連絡するなんぞ何かあるに決まっている

嫌な予感がしてならない…



【相変わらずやな…単刀直入に言うで。"連中"が動き出した】

『っ!?』



錬次の台詞に背筋が凍った
何故今更…いや。今までも、何度かあったが…



【今回は前よか違うて、大掛かりに動いとる】

『……それだけ…本気か。連中も懲りまへんな、ほんまに…』

【………いきなり口調変えるの、止めてくれへん?心臓に悪いわ】



今更だろう?



『お前が言うか、エセ関西人』

【ヒドッ!】



大掛かり、な…阿呆なヤツらや
ほんまに出来ると思ってるんか



『全力で叩く。錬次、力貸しぃ』

【ええけど…かなでちゃん、どないするん?】

『もしもの時は四代目に預ける。ソレが一番安全そやし』



勿論"もしも"の場合やけどな

彼に預けるのが、一番やろ
かなでも大層懐いとるし、何より私が安心や。色々



【それは俺も賛成や】

『まずは情報収集や、そっちは任せたで』

【任しとき!】



会話がしまい、重い息を吐き出す

また四代目に、迷惑かけるわ…ほんまに堪忍ぇ…



女豹と黒狼と秘密


『壮一郎はん、かなでを守ってや』


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12.02.24.

mae tugi


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