「ママー!なつやすみに、いきたいっ!!」

『………………は?』



迎えに来た途端、娘から発せられた言葉に硬直。夏休みに行きたいだ?どういう事だ?救いを求め、四代目に視線を向けてみりゃ…



「くっくっ…」

『……………』



笑い堪えてやがるし
いや、笑ってねーで説明してくれ。意味分からん



「近々祭り、あるだろ?」

『あぁ…夏祭りね』



どうやら我が愛娘は、夏祭りを夏休みと間違えて覚えていた様だ…って気付いてたんなら、かなでに教えろや!どうせ私の反応見たかっただけだろ!!



「あのね、あのね!なるにぃとあやねぇもいっしょなの!!」

『なに?もう行く約束したの?』

「うん!ママ、ゆかたある?」



はて、浴衣ねぇ…あったか?



「それなら俺に任せろ」

「にぃに?……うん!」



ちょいと、おにーさん…まさか…



■■■■■



で。夏祭り当日



「わぁーい!」

『かなで!勝手に先に行かないのっ!!』



やはりというか予感的中
四代目、浴衣作りやがった!ぬいぐるみ作った時点で、まさかとは思ってたが…服まで作るとは恐れ入ったよ…



「かなでちゃん、一緒に行こうか?」

「おねぇちゃん達と、おてて繋ぐ?」

「うん!つなぐ〜!」



鳴海君、彩夏ちゃん、ありがと!
私も今日は浴衣だから、派手に動けん。因みにヨシキさんが下さいました…何者なんだろ?



「……はしゃきまくってんな、オイ…」

『…まぁ…数える位しか、連れてきてやってないから無理ないわ』



呆れた様に横で溜め息を漏らすのは、これまた浴衣を着た四代目。彼もまた、ヨシキさんに浴衣を送られたらしい。ホントに彼女、何者?



「あれじゃ途中でぶっ倒れんぞ」

『そこは四代目の出番』

「……………オイ」



何を言う、今更じゃないか
さて久々に夏祭りに来てる事だ、楽しみますか



『ほら行くよ、四代目。時間が勿体無い』

「おい!?引っ張んな!!」



夏祭り


『四代目、ダーツうまっ!』
「とか言って…お前、射撃うめぇじゃねぇか」
「ママもにぃにも、すごーいー!(キラキラ)」
「「(景品の山が…あぁ、おじさん達が真っ青…)」」


―――――
育児シリーズ、夏祭り

ヨシキさんが腹黒に見えるのは、やはり声の影響だろうか?←

11.10.12.

mae tugi


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -