第4回




とある夜、某スタジオにて。




リ「生放送でお送りしているS・A・Radio。それも今回で最後となってしまいました。……こんばんは、今夜の第4回パーソナリティを務める暗殺チームのリーダー、リゾット・ネエロだ」


連「えっと……皆さんこんばんは。アジトの居候の身である名前と申します」


リ「名前、生放送だがそんなに緊張しなくていい。いつも通りでいいんだ」


連「あ、ありがとうございます……でも……そもそも、私がここにいていいんでしょうか?」


リ「当然だろう。それに、あんな飢えた肉食獣のような集団の中に、名前一人を置いて来れるはずがない(どんどん小声になっていき)」


連「あの、最後に行くにつれてマイクが音を取っていないみたいなんですけど……」


リ「……オレの独り言だ、気にするな。早速だが、進めよう」


連「? はい」









連「それでは、リゾットさん宛ての質問を読ませていただきますね(にこ)」


リ「ああ、頼む(……それにしても、マイクに向かって一生懸命話す名前も可愛い……今この可憐な声や様子が放送されているのか。わかっていて連れてきたとしても、かなり複雑だな……)」


連「(あれ? 一瞬寒気が……気のせいかな? って、そんなことより読まないと!)えと、まずはですね……『金銭的やりくりは大丈夫ですかマードレ』だそうです」


リ「マードレ……まさか、オレのことじゃあないよな?」


連「そのまさかですよ? リゾットさんはチームのみなさんのお父さんでありお母さんですからね……この質問、実は私も気になっていたので、教えてください。金銭面は大丈夫ですか?」


リ「……」


連「ちょ、リゾットさん! 黙り込むのはやめてください! 放送事故かと思われちゃいます……!」


リ「すまない……そうだな、家計簿と仲間にお金を使う理由などを申し出させるといった≪申告制≫を貫くことで、なんとかなっている。世間で言う≪大丈夫だ、問題ない≫だな」


連「そのセリフ、逆に大丈夫じゃないと思うんですけど……って申告制? えっ、初めて聞きました」


リ「金遣いの荒いあいつらにしか言っていないからな」


連「そ、そんな……私にも言ってください! シャワーとか、服とか節約します!」


リ「いや、名前はいい(即答)」


連「な……っ」


リ「時間も限られている。次へ行こう」


連「(躱された気がする……)わかりました。次は……『どうしてそんなに胸元を露出してるのですか露出狂ですか』。リゾットさんとプロシュートさん宛てみたいですね」


リ「……、一ついいだろうか」


連「どうしたんですか?」





リ「≪露出狂≫、とはなんだ」


連「え!?」


リ「第3回を聞いた時から気になっていたんだが……教えてくれ」


連「あっ、え、それは……えっと、リゾットさんで言うあの≪仕事着≫です」


リ「ふむ、あれか。あれのどこが露出狂なんだ?」


連「ほ、ほら、胸元とお腹が……開いているじゃないですか……っ(真っ赤)」


リ「(顔をこんなに真っ赤にして、愛らしすぎるぞ名前。今すぐ食べてしまいたryゴホン。)露出狂……考えたことがなかったな」


連「そうなんですか……(ここまでの経過で≪だと思いました≫、とは言えない)じゃあ、次に行きましょうか」


リ「(頷き)」









連「次はですね…………、!?」


リ「どうした、いきなり紙を隠して」


連「い、いえ! 違う方宛てのものが混じっていたみたいで……!(あせあせ)」


リ「……放送開始前に確認したが、そのようなものはなかったはずだ。名前、紙をこっちに見せろ」


連「! だっ、ダメです! これは……きゃ!?」


リ「(するりと奪い取り)……『スリーサイズ教えてください』。宛先は、連載ヒロイン――≪名前≫だが?」


連「//////ごめんなさい。その……恥ずかしさに堪え切れなくてつい……(しゅん)」


リ「謝る必要はない。だがせっかく皆が送ってくれた質問だ……公表は憚られるが、言えるな?」


連「……、……っう、上から……」


リ「上から?」


連「(拷問されているみたい……)えと、上から≪ピ――――ッ(日本人女性のほぼ平均)≫……です」


リ「……」


連「り、リゾットさん! さっきも言いましたけど、無言はやめてくださいっ」


リ「いや……名前」


連「なんですか?」


リ「プロシュートが暴露したときは、バストが≪今言ったものより少なめ≫だったように思うんだが」


連「!!!」


リ「……つまり、大きくなったんだな」


連「それ、は……、っリゾットさんのせいです!」


リ「オレ? どういうことだ?」


連「〜〜っご自分の胸に聞いてください! 私の回答は終わったので、次に行きましょう……!」


リ「なッ……名前、待ってくれ。詳細を――」


連「もうその話はいいです!(バッサリ)」









連「というわけで、次のご質問を読み上げたいんですが……(ちら)」


リ「(ズーン)」


連「リゾットさん……あの、戻ってきていただけませんか? このままだと、ソルベさんとジェラートさんにスタッフの方、そしてリスナーさんも困ってしまいますから……ね?」


リ「…………名前が先程の意味を教えてくれるなら、続けよう」


連「……もう。≪その話はいい≫って言ったのに……わかりました。放送が終わってからなら、お教えします(恥ずかしいけど)」


リ「(バッと顔を上げ)……よし、質問を頼む」


連「ふふ……はい。『暗殺チームメンバーの第一印象と、今の印象を教えてください』だそうです」


リ「印象か……」


連「私も気になります!」


リ「ふむ……まず、オレの次にチームへ加入したホルマジオだが」


連「はい」


リ「≪暗殺者らしくない≫と感じたな、当初は。あとよく笑うというか、楽観的だと思った」


連「確かに、ホルマジオさんの笑顔は勇気づけられます。えっと、その印象から何か変わったことはありますか?」


リ「……想像した以上に酒好きだった。猫が好きなのも意外だな……あとは、しょうがないと言いながらもチームの和を保とうとしてくれるところは、仲間として尊敬している」


連「尊敬……素敵ですね。お酒も、よく飲まれているところを見かけます」


リ「ああ。好きなのは構わないが、もう少し控えてくれれば名前のコスプレ衣装をさらに買えryゴホンゴホン」


連「! 大丈夫ですか?(背中を擦り)」


リ「大丈夫だ……そうだな、次に入ったプロシュートは顔を見た途端、≪こいつ入るチームを間違えたんじゃあないか≫と思った。率直に」


連「あはは、なるほど……」


リ「だが今は、仕事の面でかなり助かっている。ペッシではないがまさに≪兄貴≫だ。料理も大抵は美味いしな……名前は断固として渡さないが(ゴゴゴゴゴ)」


連「!? で、では! イルーゾォさんはどうなんですか?」


リ「イルーゾォか……今も基本は物静かな奴だが、最初はまったく口を開かなくて焦ったな。それと、鏡に入ったら精神面も含めて非常に強い。信頼できるが、同時に(名前に関して)要注意人物だ」


連「え? どうして≪要注意≫なんですか?」


リ「いや、これも独り言だ。気にしないでくれ。……そうだな、次はメローネだが、メローネはあの外見から女かと一瞬首をかしげてしまった。まあ、そのあとすぐに≪どの体位が好きか≫という質問をされて、オレは初めて≪仲間にメタリカ≫をしてしまったのだが」


連「しゅ……シュール、ですね(苦笑)」


リ「今の印象は一貫して≪変態≫だ。あのポジティブさはある種尊敬するが……名前にすぐ抱きつこうとするのはいただけない。名前も、いくら仲間だとしても急所を蹴り上げるぐらいのことは覚悟した方がいい。そうでなければ……(うんぬんかんぬん)」


連「!?!? あ、えっと、ギアッチョさん! ギアッチョさんの第一印象は?」


リ「(ピタッ)……ギアッチョか。とりあえずうるさいと感じていたのは否めない。そして思っていた、≪なぜキレる≫と。だが、その暴言に似た言葉とは裏腹にチーム思いだな……いまだに突然入るスイッチは理解できないが」


連「(ギアッチョさん照れてるだろうな……)次は、ペッシさんですね。ペッシさんが、一番最近にチームへ入られたんですよね?」


リ「そうだ。体格などは別だが、暗殺者としての気迫は全体的に感じられなかった。それはもちろん今も否定はできないが……チーム1気が利く。もう少し自信を持て」


連「ふふ……リゾットさんのチームへの思いが伝わってきます。ソルベさんとジェラートさんは――」


リ「言わなくてもわかっているだろう? 昔も今も思うことはただ一つ。≪こいつら付き合っているのか≫?」


連「……です、よね」










連「ここからは皆さんに宛てられたご質問です。一つ目は、『疲れやストレスの解消法は?』」


リ「当然、≪名前と時間を一緒に過ごすこと≫だ」


連「え!? あの、それ以外でお願いします……」


リ「それ以外? ……、……譲歩するなら、筋トレだな。(精一杯背伸びをして、オレを見つめる名前への欲情といった)なんとか堪えなければならないモノを、抑制している」


連「筋トレ……疑問なんですけど、逆に疲れたりは……?」


リ「いや、ないな。むしろ身体にもっと圧力をかけていいぐらいだ。……今度、腕立て伏せをするときに背中へ乗ってみてくれないか?」


連「え、遠慮しておきます!」


リ「そうか……残念だ(しょんぼり)」


連「う……っ(可愛い……)少しだけ、ですからね?」


リ「! ああ!」


連「〜〜えと、次は……『誰と任務に行くのが一番いいですか』だそうです」


リ「ふむ。仕事において、誰しも長所と短所があるからな……一人ひとりのそれらを見極め、才能を見出し、ときには自分自身が仲間をサポートすることが、オレはリーダーの務めだと思っている」


連「っ(リゾットさん……かっこいい……)」


リ「要するに≪誰が≫というのはないが……強いて言うなら、イルーゾォだな」


連「イルーゾォさん、ですか?」


リ「ああ。あのスタンドのおかげで、早く帰れる。そうなると、早く名前と再会できる……これほど素晴らしいことはない」


連「……もう。大げさすぎますよ、リゾットさん(唇を尖らせ)」


リ「(きゅーん)……そんなことはない。恋人を思えば誰だってそうなるだろう……よし、次に行くぞ。(そうでなければ不貞腐れた様子の名前に人目も憚らず……と言ってもソルベとジェラートだが、口付けをしてしまいそうだ)」


連「こ、恋人//////はい……っ」










連「あれ? 最後の紙が……(きょろきょろ)」


リ「ん? ああ、こちらにあるぞ…………なるほど」


連「?」


リ「……『ヒロインちゃんのどこが好きですか?あと、下着の色教えてくだs((ry』だ、そうだ」


連「!」


リ「名前と出逢えたあの日。オレが目を覚ました瞬間あいまみえたのは、なんとも可愛らしい……穏やかな寝顔だった」


連「えっと、リゾットさん?」


リ「今思い返しても≪敵ではないか≫、と一瞬でも勘繰った自分が愚かで仕方がない。だが、瞼を上げた名前は寝起き特有の少し掠れた声で、オレに≪おはようございます≫と言った……その無防備さと人を疑わない優しい性格にも惹かれたんだ。放っておけないと瞬時に悟った」


連「っ、あの……」


リ「すぐに真っ赤になってしまう、恥ずかしがり屋なところもまた愛らしい。そうだな、他にも――」


連「リゾットさん!」


リ「! どうしたんだ」


連「すごく、すごく恥ずかしいです……! 何か……その、嫌なところはないんですか?」


リ「……」


連「あの……」


リ「オレは今、重要なことに気付いた」


連「! な、なんでしょうか(ドキドキ)」







リ「≪嫌なところなど、あるはずがない≫」


連「……、え!?」


リ「強いて言うなら、仲間に対しても無防備すぎるところだが……それはオレが防壁として守ってみせる」


連「(唖然)」


リ「ちなみに、オレの下着は黒と白の縞々だな。名前、君は≪いつも≫見ているだろう?」


連「!?(ブンブンと首を横へ振り)」


リ「ふ……(意味深に口元を緩め)……というわけで、先程の好きなところへ戻るが――」


連「いっ、いいです! 戻らなくて大丈夫です! ありがとうございます!(じゃないと、心臓が持たないよ……!)」









連「皆さん、今日は本当にありがとうございました! 楽しかったです!」


リ「ああ、オレも名前のさまざまな姿が見られて、幸せだった」


連「あの……ラジオの感想を言ってください!」


リ「ラジオか……ふむ、個性ある素晴らしい質問を送ってくれて感謝している……グラッツェ」


連「それでは皆さん」


リ「また会おう」





〜おまけ〜



連「ふう……リゾットさん、お疲れ様でした」


リ「……名前、何か忘れていないか?」


連「え? …………!(思い出した)」


リ「≪オレのせい≫……どういう意味か教えてくれ」


連「〜〜ッ」


リ「(ジーッ)」


連「リゾットさんが……リゾットさんが、いっぱい……触るから……ですっ」


リ「! そうか……」


連「(赤面した顔でふいっ)」


リ「(可愛い……どうしてそうオレを煽るんだ、君は……抱きしめたく――)」




ドンドンドン!



連「ッ! ……あれ? どうして皆さんが」


リ「……次の収録か(惜しい)」


連「え!? 私は、これが最後のって聞いたんですけど……」


リ「違うぞ。今からは際どいとも言える質問に答える回だ」


連「きわど、い?」


リ「ああ。いわゆる≪裏≫や≪R18≫と総称されるモノだな」


連「……ええええ!?」




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
……and more?



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