04

「っあ、はぁ……んんッ」


シーツへ溢れ出す愛液を肌で感じながら、ナカを掻き混ぜられる感覚に堪える。


忘れたころに秘部の上にある突起を弄るプロシュートの親指と人差し指。



「ん、ッ……ひあぁっ!」


「……そろそろいいか」



ぽつりと吐き出された呟き。


突如途切れた快感。



必死に目を瞑りつつも、翻弄されていた名前が不思議に思いそっと瞼を開けば――



「!」



めったに見ることのなかった、鍛え抜かれた身体。


そして、天井を向く男のモノがありありと彼女の瞳に映った。



ギシッ






再びベッドへ乗るプロシュート。


おずおずと彼を見上げると、静かに包まれる頬。



「名前」


「っ、は……はい」


「……ずっと、オレのものにしたかった」



いいか?


優しさを交えた声が、赤くなった耳を掠める。



「〜〜っ」



うん。その一言すらも言えなかった。


頷いた瞬間、プロシュートが名前の足を掴み上げたから。



「ひぁっ」


彼に晒す、愛液まみれの秘部。


しかし、彼女が見ないでと言う間もなく、男はそこへ己の性器を押し当て――




「ッ、ぁああ!」



蠢く少女のナカを貫いた。


圧迫されていく感覚に、ただただ目を見開く名前。



「く……ッ名前、力抜け、よ」


「はっ、ぁん……ああっ」


「ッ、くそ」



狭すぎんだろ。


想像以上の痺れに顔を少し歪めつつ、ぽつりと本音を口にしたプロシュートは自分の下で啼く彼女の腕を取り、首へと回させた。



「ひ、ぁっ、ああ……あに、きぃッ!」


「……爪、立ててもいいから」


「やああ、あっ」



もう堪えられそうに、ない。


今にも追い出してしまいそうなほどきつく締まる膣内に、ハアッと息を吐き出した彼がおもむろに腰を動かし始めた。


一方、その熱さと激しさ――そして腹部まで抉られてしまいそうな勢いに、名前は目の前にある男の首へとすがりつく。


「ッぁ、あっ、は……ああん!」


「……ッ、いい子だ」



涙が出てしまいそうなほど、優しい声色。


切なく締まる子宮の奥。



さらなる快感を求めて、自分の腰が揺れ始めているのを自覚しながら、少女は口を開き――




「ぷろ、しゅーとっ……ぷろしゅー、とぉっ!」


彼の名前を必死に呼んでいた。



「! お前ってやつは……ッ!」


「ぁん、ああっ、あッ……激し、よぉ!」




結合部から勢いよく飛び出す、水音と肌の重なり合う音。


「名前ッ……」




――≪愛してる≫。



「!? あっ、ゃぁあああ……!」


耳が捉える、聞きたかった言葉。


刹那、ナカで弾ける熱い飛沫に、名前は確かに≪幸せ≫を感じていた。










不規則な息だけが部屋を支配する中。



プロシュートはコポリと音を立てながら、名前の膣からそれを焦らすようにゆっくりと抜き取る。


「やんっ!」


その瞬間にさえびくりとしてしまう自分が、少女は一番憎くて仕方がない。




「ぁ、っはあ、はぁ……も、むりぃッ」


「……あんだけ悦んで締め付けてきたクセに、もう音上げんのか?」


「ッ! ぁ、兄貴のバカ!!」


「…………はあ」


「え?」



鋭いまなざしとともに、なぜかつかれたため息。





――ど、どうしてため息……あ。


名前だ。



その意図を理解し、しばらく逡巡した名前はなんとか乱れていた息を整え――



「……ぷ、プロシュート、っ」


と、小さく呟いた。



「くく……なんだ? 名前」


か細く呼ばれたそれに笑みを取り戻す男。


そんな現金な彼をちらりと見て、少女は赤面したままずっと言いたかったことを口にするのだった。










「Baciami!!」
貴方の≪隣≫に立ちたいの!










兄貴で嫉妬甘裏でした。
リクエスト本当にありがとうございます!
前半、メローネさんがかなり出張っていましたが……恋のキューピッド(?)ということにさせてください。
ちなみに、タイトルはイタリア語で「キスして」だそうです。


感想&手直しの希望がもしあれば、どうぞ!
Grazie mille!
polka



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