絶望、という言葉がふさわしいのかもしれない。
「っは、はぁ……名前……ッ」
艶やかな黒髪や可愛らしい顔に残る、白。
それを見て、リゾットは身体の芯に痺れを感じると同時に、自分を殴りたくなった。
「……」
「っ、すまない」
わざとじゃないんだ。
そして、弁解にもならないが、離れてほしくない一心で、彼は口を開いた、が。
「ん……ふふ」
「名前?」
とにかく顔を拭かなければ。
そう思い、彼女の方へ視線を向けて――絶句した。
「んんっ……」
少女は、自分に付着した白濁液を指で掬い、舐めとっていたのだ。
「……ッ」
吐き出すんだ。
その一言が言えない。いや、本当は言いたくないのかもしれない。
チロチロと動かされる舌や恍惚の表情、名前のすべてが魅力的で――
「んむ、ふ……っリゾットさんの、せーえき……」
「――」
次の瞬間、リゾットは頭巾のことも忘れて、両腕を自由に動かしていた。
カラン、と名前を示すボールの落ちる音が響くが、気にしてはいられない。
「……ぇ? ひゃんっ」
「名前……」
驚く彼女の身体を抱き上げ、あっという間にベッドへ押し倒す。
ああ、やはりこれが一番いい――動揺を交えた瞳でこちらを見上げる少女に、彼は静かにほくそ笑んだ。
「っリゾットさん……今日は、わたしが――」
「黙れ」
「んんっ!?」
非難の声を上げる名前の唇を己ので塞ぐ。
「んっ、ふ……ぅ」
少し苦い口内を舌で荒らし回れば回るほど、組み敷かれた彼女の目尻には生理的な涙が浮かんでいく。
「ふっ……やはり可愛いな、名前は」
「は、ぁっ、はっ……なんれ」
「今度は、オレの番だ」
「ん……ひぁっ!」
荒い息をこぼす唇へそっとキスをして、パジャマのズボンを一気に引きずりおろす。
そして、現れた名前の下着をじっと見つめて――リゾットは笑った。
「どうした? 濡れているじゃないか」
「ぁ、っ……だって……!」
「まさか、オレのを咥え込んで、興奮したのか?」
「ッ!」
蔑むように言葉を吐き、少女を見下ろす。
どうやら、今日は加虐心が旺盛な日らしい。
答えることに戸惑う名前の耳に、そっと唇を近づけた彼が囁く。
「……身体、まだ熱いんだろう?」
「っ、はい……ぁ!」
「オレもだ。だから――」
求めてくれ。
「はぁっ……リゾット、さん」
「ん?」
「リゾットさんの、くらさい……っ!」
懇願するような瞳。
刹那、口元を緩めて下着を剥ぎ取ったリゾット。
内腿を掴み上げ、次に見えた予想通りの光景に、ますます笑みを深める。
「……ドロドロだな」
「ひぅッ……リゾットさんのモノが、ほしいから……っぁ」
「ッ、可愛いことを言うな」
いつの間にか、硬さを取り戻している男の性器。
その先を彼女の秘部へ擦り付ければ、ひくりと誘い込むように震える花弁。
「ぁっ、やぁ……じらさな、でぇっ!」
「……っ名前」
早く欲しい。
せがむように、リゾットの首へ腕を回す。
今日はやはり積極的だ。
耳を掠めていく少女の吐息に促されるように、彼は膝裏に手を差し込み――
「ひぁ、ぁあああっ!」
「くッ」
彼女のナカを一思いに貫いた。
相変わらずきつい、膣内。
少し動くだけで、名前は身体を震わせて小さな悲鳴を上げる。
「ぁん……はっ、リゾット、さ……!」
「名前ッ……く」
「ん、んっ、ふ……ぅ」
引き寄せられるようにキスを交わせば、幸せそうに微笑む。
愛しい。
「はぁ、っ名前、名前……!」
愛している。
リゾットは、その想いだけを胸に、肌蹴た少女の胸元へ口づけを落とし、腰を揺らし続けた。
「はっ、ぁッ……リゾットさ……ぁあああっ!」
「ッく……!」
収縮するナカと、弾ける自分の温かい白濁液。
二回目とは思えないほど、その量は彼女の子宮を満たした。
「はぁ、はっ……」
広がるそれに、彼は己の性器を引き抜こうとした、が。
「っう……名前?」
出したくない――と言うかのように締まる膣内。
明らかに故意的だと気が付き、そっと見下ろせば――
「っぁん、もう一回……しましょ?」
「!」
可愛い。可愛すぎる。
「……だめ?」
もちろん、リゾットが名前の誘いを断るはずもなく――行為は朝まで及んだ。
Vodkaの魔法
時には人を変えてしまう……かも?
〜おまけ〜
ドタドタドタドタ
「ぎ……ギアッチョさんっ!」
翌朝、慌ただしく駆け寄ってきた少女に、ギアッチョは何事かと目を丸くする。
「うおッ!? 名前、何後ろに隠れてやが――」
「名前」
次に現れたのは、リゾット。
昨日かなり仕事があったにもかかわらず、かなり活気に満ちているのはなぜか。
聞かない方がいい――即座にそう思った。
「部屋へ戻るぞ」
「……っ(首を懸命に横へ振り)」
「オイ。痴話喧嘩ならよそで……って、リゾット、ずいぶん≪蚊に刺された≫んだな」
しかし、この少女がこれほど拒むのも珍しい。
そう思いつつ、リゾットの方を見れば、男の首筋が赤い点でいっぱいだ。
指し示すと思い当たる節があるのか、彼はにやりと笑った。
「……ああ。どうやら、オレが好きでたまらないらしい」
「!? し、しばらく旅をさせてください……っ」
「旅!? ダメに決まっているだろう! ……≪メタリカ≫ッ!」
「きゃっ!」
刹那、自分の横を通り過ぎ、リーダーに引き寄せられる名前。
まさか――ギアッチョは察した。
「ど、どうしてっ」
「最近、気が付いたんだが……名前の体内にもメタリカが潜んでいるのならば、こうして引き寄せられるようだ。マグネットのように、な」
「〜〜っ!」
ああ、これはますます少女を離せなく――いや、離さなくなるな。
可哀そうにも思えるが、仕方ない。
どうせ相思相愛なのだから。
「ちなみに」
「っ、なんですか?」
部屋へ戻ろう。
小さく舌打ちをしながら、ギアッチョは踵を返そうとした、が。
「昨日名前は言ったな、オレのことを≪意外に感じやすい≫と」
「!」
「……(は!? いったい、どんな状況だよッ!?)」
「あれは正しくもあるが、間違ってもいる」
「オレは、名前がシてくれたから、感じたんだ」
「!? な……なっ////」
「……(はあアアアアア!?)」
「むしろ、名前でなければ感じない。それだけは、わかっていてほしい」
「あ、え……う、そのっ……はい」
「ん?」
「テメーら、地球の果てで爆発してきやがれ」
〜おまけ2〜
「ホルマジオ」
「! よ、よォ、リーダー! なんか悪かったな!」←察した人
「何を謝っている?」
「へ?(もしかして、気付かれてねェのか?)」
「……お前が酔っていたことにより、名前に渡した水が実はウォッカで、それを一気に飲み干した彼女が性交に対し、とてつもなく大胆になったことは水に流そう」
「はは、そうかそうか、そりゃよか……って、ん?(や、やっぱりバレてんじゃあねェか!!)」
「ところで」
「!? な、なんだよ」
「……そのウォッカ、また≪貸して≫くれないか」←小声
「え(……名前。お前は逃げた方がいい、ぜってェに)」
続く
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いいえ、続きません。
というか、なんかすみませんでした――ッ!
そして、リクエストありがとうございます!!
お酒に酔った連載ヒロインとリーダーでした。
Vodkaはイタリア語で「ウォッカ」です。
ところで、攻め攻めヒロイン、需要あるのでしょうか。
そもそも当サイトに皆様が何を求めてくださっているのか……よろしければ教えてください(切実)。
感想&手直しの希望がございましたら、どうぞ!
Grazie mille!!
polka
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