『夢主が「一緒にお風呂に入りたい」』
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連「ええっと、それでは……(言葉に詰まり)」
ギ「あ? 何ボケっとしてんだよ」
連「(うう、恥ずかしいけどそろそろ慣れないと……!)」
ギ「……チッ。テメーな、無視してんじゃ――」
連「『連載ヒロインちゃんが「一緒にお風呂に入りたい」と言いました。さぁ!どうする!』(一気に叫び)」
ギ「!!!」
連「どう……でしょう?」
ギ「ン、ンなモン! 断るに決まってんだろ!」
ギ「そもそもよォオオオオ! 誰が好き好んで人の女と風呂入んだ! 変態やジジイじゃあるめえし! ナメてんのか、この俺を!」
連「……」
ギ「ってオイ、突然何黙り込んでやがる」
連「よかった……(晴れやかな笑顔)」
ギ「――は?」
連「えへへ、きっぱり断っていただけて嬉しいんです!」
ギ「……」
連「? ギアッチョさん?」
ギ「…………前言撤回すんぜ」
連「えっ」
ギ「テメーが≪入りたい≫っつったら、入ってやるよ」
連「へ? ど、どうしてですか!?」
ギ「俺が断ってから、至極当然のようにホッとしやがって……反応がズレてるだろッ! 嫌なら最初っから嫌って言え! テメーのそういう≪にぶちん≫なとこ、超イラつくぜェエ――――ッ!」
連「(どう返していいのやら困り)」
ギ「ゼーッ、ハーッ、ゼー、ハー……クソッ! こうなったら、とことんこの質問に付き合ってやらァ! いいか!? 俺の背中もしっかり洗えよ!?」
連「そんな……亭主関白の人みたいに仰らなくても(あせあせ)」
ギ「ケッ、どうとでも言いやがれ。あとは……そうだな、髪だ。俺のこの髪もテメーが乾かさなきゃあならねえんだぜ!? ≪嫌≫だろうが!(どうだ。いくらテメーみたいな鈍感なアマでも、さすがにここまで来るとこっち優先じゃあなく、コイツ自身の気持ちに従って拒絶の一つや二つ――)」
連「あ、髪はお任せください!(にこにこ)」
ギ「なッ」
連「ギアッチョさんの髪ってふわふわしてて、≪乾かしがい≫がありますよね。だから……あれ? あの、どうして震えて」
ギ「〜〜ッ少しは嫌がれよ! フツーよお、恋人でもねー男に風呂強要されたら、≪殴る≫ッ! もしくは≪蹴る≫だろ! テメー、それでも人か!?」
連「! いっ、一応≪元人間≫ですっ」
ギ「(ブチッ)そーいう意味じゃ、ッねェェエエエエエエ!」
連「え、えええ!?(えっと……なんというか、≪思春期の息子≫と話すときって、こういう気持ちになるのかな……?)」
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