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  『シスター服以外の服』






連「えっと、次は――」


ギ「貸せ(紙を取り上げ)」


連「え!? ギアッチョさん?」


ギ「次はテメー宛だろ」


連「あ……そうでした。お願いしますっ」


ギ「チッ。……『シスター服以外に服はあまり着ない方ですか?』だとよ」


連「修道服以外は……そうですね。≪外出しない≫ということも関係するんですが、あまり着ないと思います」


連「アルバイトのときは修道服ではなかったので、それ用に4、5着あって、ワンピースとロングスカートが多いです」


連「……短いズボンとか、スカートは持ってません(眉尻を下げながら)」


ギ「ンな服ばっか着て、動きづらくねーのか」


連「動きづらくないですよ? あの教会に住まわせてもらってからずっと、作業中は修道服に白いエプロンでしたし」


ギ「(そういうモンなのか)」












ギ「ってか、一つ思ったんだが」


連「なんでしょう?」


ギ「お前、リゾットとデートんときもその服着てってるよなァア――ッ!? アレはどうなんだ? え? クソッ、クソッ! フザけやがってェエエエエ!」


連「……あっ(初めて思い至ったという顔に)」


ギ「ケッ! マヌケが。今更気付いたのかよ」


連「あわわわ、もしかしてリゾットさんは、周りの方から≪どうしてシスターと一緒に歩いてるんだ?≫ と思われてたんでしょうか……!?」


ギ「さあな(≪コスプレ≫? っつったか。コイツの着てる服が、アレと捉えられてる可能性もあるが)」


連「(そ、そんな……リゾットさんに迷惑をかけてたなんて。やっぱり私服、少しだけ増やした方がいいのかな? けど、財政的に苦しいのに、これ以上居候の身である私が――)」


ギ「……」


連「(しょぼん)」


ギ「ッだァアアア! しょげた顔してんじゃあねえ! 誰もそこまで思い詰めろとは言ってねーだろうがッ!」


連「!」


ギ「そもそも! アイツが周りから≪シスター口説き落とした≫とかどうとか後ろ指差されて、へこたれるタマかよ!」


連「そ、それは」


ギ「むしろ俺ァ、リゾットがそいつらの視線に気付いた途端、≪テメーを見る輩がいて心配だ≫とかなんとかほざきながら、辺りを警戒すんのに1620リラ(大体100円)賭けれるぜ! アイツの過保護っぷりは、オメーが一番身を以て感じてんだろォオオ――ッ!?! だからンな辛気臭えツラ見せんなッ! わかったか!?」


連「ギアッチョさん……。ありがとうございま――」


ギ「つか、≪あの変態じみた仕事着≫着てるリゾットを、オメーが連れ回してるよかマシだろ! ハーネスだぜェエ!? ハーネス! 自信持ちやがれ!」


連「は、はい!(でもそれって……自信持っていいことなの、かな)」





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