『暗チをなでてあげることは』
>
連「では、次に行きますね! 次の質問は……あ」
イ「ん? あ、名前宛の質問だね。オレが読むよ」
連「はい! お願いします、イルーゾォさん」
イ「『ヒロインちゃんは撫でられることが多いかと思いますが、逆に暗チの皆さんを撫でてあげることってありますか?』」
連「えと、イルーゾォさんをなでたことはあまりないと思います」
イ「確かに。……そういえばこの前のラジオでは、さ」
連「?」
イ「名前がホルマジオの頭、なでたんだよな?」
連「(こくこく)」
イ「ってことは、今回も?」
連「えっと……流れとしてはそうなります、ね」
イ「……」
連「あっ、でも! イルーゾォさんがよろしければ、の話なんですが……!」
イ「こ、断るわけないだろ! オレはたまーに名前のことなでるけど、逆は滅多にゴニョゴニョ」
連「じゃあなでても、いいんですか?(期待の眼差し)」
イ「……いいよ(ヘッドフォンを外し)」
連「失礼します……っ(そっと右手を添え、なでなで)」
イ「ッ(口を一文字に引き結び)」
連「やっぱりイルーゾォさんの髪は、柔らかいですね!(手を動かしたまま)」
イ「そ、そう? ならよかった……」
イ「なでてもらって、1つ思ったんだけど」
連「? はい」
イ「名前の雰囲気ってちょっと、よく言われる≪お母さん像≫に重なるかも」
連「お、お母さんですか?」
イ「うん。その、なんていうか、包容力があるというか……って何笑ってるんだよ! 別にオレ、マザコンじゃねえからな!?」
連「ふふ、ごめんなさい。そういう意味で笑ったわけじゃないんですが……お母さんってあまり言われたことがないので驚いちゃいました」
イ「そ……そっか。あれ、そういや名前の――」
連「?」
イ「……いや、なんでもない。(なんでだろ。名前は吸血鬼ってこと以外ある意味一般人なのに、家族のこととかいろいろ聞きにくいのは)」
>
prev next
16/23