『一番恥ずかしい失態を』
※内容的に注意
ホ「じゃ、次の質問頼むぜ」
連「はい! 『暗チの皆さんにちょっとした下ネタありの過去に犯してしまった一番恥ずかしい失態を聞いてみたいです』だそうです!」
ホ「……」
ホ「ッはァアア!?」
連「(ビクッ)ど、どうしました?」
ホ「いや、どうしたって聞きてェのは俺の方だからな!? 一番恥ずかしい失態って……名前もさすがに聞きたかねーだろ!?」
連「え? そんなことは……ぜひ聞きたいです(にこにこ)」
ホ「(なんでそんな眩しい笑顔で返事すんだよ……)名前お前、案外≪女王様≫の格好とか似合うんじゃねェか?」
連「へ?」
ホ「(無自覚か。)ったく、しょーがねーなァ〜! わーった、お前の笑顔に免じて話す! ただし笑うなよ?」
連「はいっ」
ホ「あれは確か……今のリーダー以外にゃ≪若造≫やら≪小僧≫って呼ばれてた頃の話なんだが」
連「(ドキドキ)」
ホ「ターゲット殺害のために愛人を口説いてくるっつー仕事を押し付けられたんだよ」
ホ「ただその女が、別嬪さんなんだがなかなか強者でなァ。バッグやら宝石やらいろんなモンを贈っても、一切口を割ろうとしねーわけだ」
ホ「要するにあしらわれてたんだろうよ、俺は。つっても引き下がるわけにゃ行かねーし、その強情な面を剥ぎ取ってやろうとそんときの俺は思ったのか、逆に意気込んでたぐらいだ」
ホ「だがそんなとき、思わぬ奴に仕事を邪魔されてな。……名前は誰だと思う?(ニヤリ)」
連「え、っと……誰でしょう」
ホ「プロシュート」
連「……ぷ、プロシュートさん?」
ホ「そう。いつも通りホテルに向かったら、プロシュートがその女と裸で寝てたんだよ」
連「えええ!? どっ、どうして……」
ホ「わかんねェ。そんときはまだあいつと同じチームじゃなかったんだが……たぶんあっちも情報狙いだったんだろうよ」
ホ「で、話を戻すとどうやらプロシュートの奴、その愛人を一日――いや、ものの数秒で口説き落としやがったらしく、女はプロシュートに≪メロメロ≫。こっちに気付きもしない」
ホ「しかもこっからがもっとひでェ話だ。赤いバラの花束を持って入口に立ち尽くす俺をプロシュートが一瞥したかと思えば、≪ホテルマンがお前へのプレゼントを届けに来てくれたみたいだ。Grazie≫とかなんとか言ってきたんだぜ?」
ホ「ちなみに俺はホテルマンの格好なんざまったくしてねェ」
ホ「ただその瞬間、情報収集のために何日もかけて口説いてたそれまでの時間も、男としてのプライドも粉々に砕かれちまった。仕事も失敗したようなモンだしな」
連「あ……えと、その後プロシュートさんとお会いしたとき、何かありましたか?」
ホ「クク……まァ最初は気まずいわな、特に俺が。一発二発、顔を殴ってやろうかと考えたぐれェだぜ?」
連「!」
ホ「だが今はむしろ、あいつと一緒にいるといろんな女が寄ってくっから、≪お、ラッキー≫って思うぐらいだな」
連「ほ、ホルマジオさんもいろいろあったんですね」
ホ「ハハハ! そりゃァこんだけ生きてるとな! とにかく、そういう意味でプロシュートは末恐ろしい奴だぜ。あいつの恋愛遍歴をそこまで知ってるわけじゃあねェが、政治家の女を寝取ったこともあるらしい……いや、相手に執心されたっつった方が正しいか」
連「(唖然)」
ホ「つーわけで、名前も気をつけろよ?」
連「? はい……、?(どうして私に話が回ってきたんだろう)」
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