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「…んー?
ああーっ!!やっぱりトウヤだぁ!」
「ベル。」
幼馴染のベル。
アララギ博士の助手として案外頑張っているみたいだ。
「珍しいね、帰ってきてたんだ!」
「ついさっきね。
ところで、アララギ博士は?挨拶しときたいんだけど。」
そう俺がいうと、ベルはにこにこと話し始めた。
「アララギ博士は中だよぅ。今ね、新しい子がポケモンを取りに来るからそわそわしてるの!」
「カノコにそんな子供まだいたっけ?」
考えてみてもカノコにはそもそもそんな年齢の子供がいなかったことを考える。
案の定ベルは首をぶんぶんと横に振った。
「違うよぉ。ヒオウギシティから来るんだってぇ。遠いから幼馴染に送ってもらうって言ってたよぉ。」
「ヒオウギ?
…ってたしかあいつのいる町じゃん。」
うえ、と瞬間気持ち悪くなる。最悪だ。
クソ眼鏡の顔なんて思い出したくないっての。
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