「…はあ、負けちゃった。強いのね、あなたたち!」
『…か……かっ、た…?』
<僕が負けるわけないじゃん。バカだねウミネ。>
だ、だって、信じられないし…!
本当はしっかり立っていないといけないのに、私はへなへなと座り込んでしまう。
<ちょ、何してんの。僕疲れたんだけど。>
ん、と抱っこを要求してくる零。
え、い、今…?
「あらら?大丈夫?」
ビオラさんが心配そうにのぞき込む。
『あ、だ、大丈夫です!』
何とか立ち上がってみせる。
私の心臓は、まだバクバクと音を立てていた。
そして、ビオラさんは美しいバッチを持ってきた。
「あなたは…、ううん、あなたとイーブイはサイコーのコンビね!」
『いえそんな…!零がすごかっただけですし…。』
サイコーのコンビかぁ…。
零と私の関係って、サイコーなのかな?
『えへへ…。』
<なに、にやにやしてんの。気持ち悪い。>
ちょ、ひどくない…?
勝ったんだから、もっと嬉しそうにしなよ!
「いいんじゃない、いいんじゃないの!」
そんな私たちを見て、ビオラさんは、にっこりと微笑む。
「ほら、これをどうぞ!」
私の手に、ビオラさんの手からバッチがうつる。
『きれい…。』
「これ、バグバッチっていうの。このハクダンシティジムの認定トレーナーってことね。」
『…あ、ありがとうございます!…えっと、バッチフォルダは…。』
ぱちり、はめてみる。
「うん、やっぱりサイコーの被写体ね、あなたたち!」
ビオラさんに負けじと、私も笑う。
零と私は、ずっと一緒の
『…だって、サイコーのコンビですから!』
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