大好きな君へ。 | ナノ




がさ…


『ひう!?』



〈今度は何〉


ハクダンの森にはいってはや数時間。


ここのポケモンたちに驚かされた回数数十回。




『あ…ヤヤコマだあ…』


〈もう何回驚いてるのさ〉



もう私のハートはブロークン寸前です。



〈…さっきからおんなじとこまわってる気がするんだけど。〉



『え…?う、嘘…』


見渡してみて気づく。



『うわあ、みたことあるぅ』


最悪だ、同じところをぐるぐるしていたわけか。



〈今夜ここで野宿とか、嫌なんだけど。〉



の、野宿……




『いやあああ!!こんな危ないところで野宿ううう!?』



それ絶対寝れない、心臓もたないって!




焦る私に、幾度となく襲い掛かってくる野生のポケモンと、短パンの人。




……短パンの人も心なしか減ってきてる…




『もうあかんやつやこれ』



日が暮れ始め、だんだんと薄暗くなる森。



〈……この森、半日あれば出られるって〉


『うん言ってたね!お隣君が!』



あ、お隣君っていうのは、私より数か月早くたびに出てしまった、



〔カルム君〕のこと。




『最初から野宿なんて…』


〈もうバカだね、ほらさっさと僕の分も用意しなよ〉



このノーマルちび助が…!



『もう、やればいいんでしょ、やってやんよ!』




持ってきていたランプをつけ、寝袋を敷いた。




『はあ…寝られるかなあ…』


〈ふああ…僕もう寝るからウミネ〉



ちょ、やさしさゼロか!零だけに!


とひとりで寂しく突っ込んでいる間にももそもそと寝袋に潜り込む零。



ちょ、マジか。




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