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「び、媚薬?」
「そうだ。で、栄口にこれを渡そうと思う」
「え!?」
「いらねぇか?」
「いる!!ほしい!」
「だろ?ほら」
俺の前にペットボトルを差しだしてくれる。中に入っている媚薬が、怪しく月の光を反射していた。
―――――――――――――――――
帰り道。
だらだらと阿部と2人で帰る。
媚薬は今だカバンの中。
ちなみにペットボトルに半分しか媚薬が入ってなかったのは、花井が水谷に飲ませるために他の容器に移していたらしい。
他の容器って…なんで持ってたんだよ
さすが母さん……
じゃなくて…問題はどうやって阿部に媚薬を飲ませるかだよなぁ…
とりあえず、聞いてみた。
「ねぇ、喉かわいてたりしない?」
「ん?いや…特に」
ですよね。
よし、ここは強行突破だ。
「俺さ、なんか飲みたいから、そこの自販機でなんか買ってくるよ」
「お、そうか。んー…そうゆうことなら俺もなにか、買ってきてもらおうかな」
おぉーっと!!
すっげぇ急展開!!
「なんか飲みたいものある?」
「いや、特にはねぇんだが…なんかてきとうに頼むわ。あ、炭酸は避けてくれ。」
「りょーかい。阿部は炭酸嫌いだもんね。じゃあスポドリ買ってくるな!」
「頼む。あ、栄口、金は」
「いいよいいよ!俺のおごり!!」
「いや、でも…」
「俺は恋人にそれくらいを払わせるような男じゃないからね☆あ、そだ、缶でいい?」
「あ、あぁ、んじゃぁ栄口のおごりでよろしくな!!」
「んじゃ行ってくる!!」
「おぅ」
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