Short novel | ナノ


デフィリニウムに溺れる  




 深夜。目を覚ましたレゴラスが何となく横に目をやると、寝ていたはずのアレゼルがいない事に気がついた。驚いて辺りを見回すと、アレゼルが森の奥に歩いていくのが見えてレゴラスは後を追った。
 しばらくすると、アレゼルは大きな滝の前で止まる。

「アレゼル」
「きゃっ!!・・・・・・レゴラス、驚かさないで」
「いくら君でも夜に1人で出歩くのは危険だよ。どうしてここに?」
「夕方キノコを探してる最中に見つけたの。ホビットでも水浴び出来そうなちょうどいい深さみたいだから」

 言う前に皆寝ちゃったけど、とアレゼルが笑う。確かに食事の後は夜番のアラゴルンとガンダルフ以外全員がすぐ寝てしまった。

「それじゃあアレゼルはここに水浴びしに来たのか」
「ええ。だから野営に戻ってちょうだい」
「私も水浴びしちゃ駄目かな?」
「えっ」
「二人一緒ならもしもの時お互いに守れる」
「ちょっとちょっと、待ってレゴラス!」

 服を脱がそうとするレゴラスからアレゼルが数歩分離れる。

「1人で入らせて」
「何で?」
「何で、って・・・・・・。恥ずかしいからよ」
「じゃあ前は見ないから」
「・・・・・・本当?」
「本当」

 服の繋ぎ糸に指をかけ、するりと外すがアレゼルは抵抗しない。レゴラスが全ての繋ぎ糸を外すと、アレゼルはゆっくり袖から腕を出し地面に落とす。そしてアレゼルもレゴラスの服に手をかけ、そのまま互いの服を脱がし合った。
 生まれた時の姿になると、レゴラスとアレゼルは滝壷へ入り、水に浸かった。森の宮殿のように石鹸のような便利なものはないが、エルフはあまり汗をかかないためこのくらいで大丈夫だ。

「一緒に水浴びなんて久しぶりだ」
「そうね。森にいたらできないし、こんな場所も滅多に見つからないしね」

 んー、とアレゼルが腕を上に伸ばす。その時ちらりと膨らみが見えて、レゴラスは慌てて目を逸らした。駄目だ駄目だ。そんな事をする為に追いかけてきたのではない。
 しかしそんな思いとは反対にレゴラスの脳は水の下を想像してしまい、血が下に集まっていく。そういえば、最後にアレゼルを抱いてからかなり時間が経つ。旅に出てからも皆がいることと、旅の重要性が高すぎてそんな事はこれっぽっちも考えていなかった。
 必死にレゴラスが湧き上がる欲を抑えていると、アレゼルが滝の向こう側を見ようと前を移動しているのが見えた。足場を見つけたのか、背中が水から半分ほど出る。水が滴るその後ろ姿にレゴラスはエルフに似つかわしくないほどの色香を感じた。

「見て、ここ空洞になって・・・・・・レゴラス?」

 いつの間にか後ろから抱きしめられていて、アレゼルが顔を向けるとそこには普段とは違う"男"の表情をしたレゴラスがいた。

「ごめん。我慢しようとしたんだけど、やっぱり無理だ」
「・・・・・・」
「駄目?」
「・・・・・・見えるような場所に跡付けないでね」

  その言葉を了承ととったレゴラスは小さくありがとうと言うと、アレゼルと唇を重ねた。ゆっくり慈しむように口づけ、その間に前の膨らみの飾りに触れると、アレゼルの口端から小さな声が漏れる。

「ここ触られるの好きだよね」
「・・・・・・言わないで」

 膨らみを弄りながらもう片手を下に這わすと、そこは既に少し濡れていて指を近づけるとぴくりと反応した。

「もしかして期待してた?」
「っ・・・・・・、してないわ」
「ふーん」

 つぷり、と指を2本同時に挿れるが、後ろからの姿勢のためいつもより上手く指を動かせない。さすがにナカを慣らさないとアレゼルがツラくなるだけだし止めるわけにはいかない。レゴラスは一旦指を抜くとアレゼルと向き合う姿勢にして再開する。

「っ、ン・・・や・・・っあ・・・・・・」
「もっと声を出していいんだよ?」
「聞こえたら、どうす・・・・・・ああっ!!!!」
「大丈夫。野営からは随分離れてるから」

 一番感じる場所を突かれ、アレゼルが達す。既に限界が近づいていたレゴラスはアレゼルを岩の上に押し倒すと一気に哮りを挿した。

っ、あっ、やっ、」
「く・・・・・・アレゼル、私の背中に腕を」
「レゴラ、ス・・・・・・レゴラス・・・・・・ッ」

 恋人にしがみつき、アレゼルは襲ってくる悦楽に耐える。先程レゴラスに期待していたのかと聞かれたがまさにその通りだった。皆がいる手前、いくら恋人と言えど甘えることは難しい。まして情事に及ぶなど到底出来ることではない。水浴びに来たのも、もしかしてレゴラスが追いかけてきてくれるのではと思ったからだ。

「はっ・・・・・・あっ、ん、あっ」
「っアレゼル・・・・・・!!」

 中に吐精され、アレゼルはそれを全て搾り取ろうとするように腰を動かす。まるで、子を欲しがる者のように。
 ずるりとレゴラスが哮りを抜く。息を整えようと肩を上下させていると、アレゼルは出し切ったばかりの哮りに指を這わせ、扱き始めた。恋人のあまりに積極的な姿にレゴラスは驚きを隠せない。

「アレゼル・・・・・・っ、今夜はどうしたんだい?」
「・・・・・・こうしたら喜んでくれるかと思って」

 哮りが硬さを取り戻してくると、それを口に含み奉仕する。自分から奉仕してくる事など滅多にない。何か原因があるのかとレゴラスが考えていると、視界の端に白い花が群生しているのが見えた。岩屋の書庫で読んだことがある。あの花には催淫作用があるらしい。

「ふ・・・・・・っ、ン、う・・・」
「く・・・・・・」

 出し入れされる度にする音。自分が教えた方法で奉仕するアレゼルの姿にレゴラスの哮りはどんどん硬くなっていく。このままではアレゼルの口に出してしまうとレゴラスが考えていると、アレゼルは一旦口を離し、限界が近づく哮りの先だけを口に含み舐め始めた。

「は・・・・・・ぁあ・・・・・・っ、ん、」
「ん・・・・・・ん・・・っ」
「っアレゼル・・・・・・、離して・・・・・・くれ・・・・・・っ」

 言う通り哮りから口を離すアレゼル。その瞬間吐精され、アレゼルの顔に白濁が飛び散った。レゴラスはそれを丁寧に拭うともう一度口づける。

「お疲れ」
「ん・・・・・・」
「体洗ってあげる。皆のところにはもう少ししてから戻ろう」

 こくんと頷くアレゼル。顔を蒸気させながら寄りかかってくる恋人が愛おしくてレゴラスは彼女をぎゅうと抱きしめた。


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