◎五男と末っ子

「琉生の次はー……っと、琉奈だな!」

「るなるな!るいるいの双子の妹なんだよね!二人とも、つっくんとあっくんと同じくらい仲良しさんなんだよね!」

「俺と梓ほどじゃないけど、琉生と琉奈もベッタリだよなー。琉奈は琉生と同じで職業は美容系だし。」

「るなるなは、エステティシャンだもんね!」

「そーそ!家でも京兄とか、昴のマッサージしたりしててさ、俺もたまにしてもらうんだけど、やっぱ気持ちいいんだよな!」

「でもるなるな、まーくんと同じで、すっごいお寝坊さんなの!」

「あー、アイツ仕事ない日は昼まで寝てたりするよなー。起きたら一日飛んで、その次の日だったりする事とかもたまにあったりするし。琉奈を一言で表すなら、琉生と同じで不思議ちゃん?あと、眠り姫とか?」

「じゃあ、ぼく!るなるなの王子さまになる!」

「えー!?駄目だぞ!琉奈の王子さまは、この俺だから!」

「つっくんにはあっくんがいるでしょ!!……えーっと、るなるなの好きなアイスは、チョコレートが入ってたら、なんでも好き。でも、ホワイトチョコは嫌い、だって!」

「琉生はバニラ系で琉奈はチョコレート系なのか。バランス取れてるなー……」





◎長男と九男

「……で、その琉生と双子なのが、長女の琉奈!」

「琉奈姉かー……琉生兄とソックリだよな……」

「うん、性別が違うから、二卵生の筈なのに、容姿も性格も話し方も琉生とソックリだから、たまにどっちがどっちか、分かんないんだよね。」

「いや、それはないだろ。琉奈姉は琉生兄より身長かなり低いし、髪だって琉奈姉の方が長いし、声だって高いだろ。」

「まあまあ。ちっちゃい時は、雅臣兄さんのお嫁さんになるーって言ってて可愛かったんだよーっ!」

「へぇー……琉奈姉でもやっぱりそういう事言うんだな」

「同じ事、右京達にも言ってたけどね……。琉奈は、エステティシャンなんだよね。琉生と同じで、美容業界じゃすごい人気なんだよ。専門学校でたまに特別講師としてお呼ばれしてるみたい。……マッサージとかもたまに家でやってるよね。昴もバスケの練習の後とか、マッサージしてもらってるよね。」

「あぁ。琉奈姉にマッサージしてもらった次の日とか、前日より身体が軽いから、やっぱり琉奈姉ってすげぇよな!」

「特技もマッサージ、だね!」

「あぁ、そうだな。」





◎十男と十一男

「あッ!てか、すば兄の前に琉奈姉のこと話さなきゃ駄目なんじゃねぇのか?」

「そう?じゃあ、ブレイクタイムって事で、琉奈姉さんの紹介でもしようか。」

「おう!琉生兄の双子の妹が、琉奈姉!朝日奈琉奈!」

「歳は双子だから琉生兄さんと同じ。職業はエステティシャンで、その業界じゃ、琉生兄さんと同じくらい人気があるんだよ。」

「琉奈姉って琉生兄とベッタリしてても、あんまり違和感ねぇよな。つば兄とあず兄みたいに意味不明な感じがしねえっつうか。」

「琉生兄さんたちはうちの兄弟の中じゃ静かだから、そう感じるんじゃないかな?」

「つば兄は騒がしいからな……琉奈姉の癖って……なんだ?」

「琉奈姉さんの癖は……空き時間とか、お風呂上がりにヨガ風のストレッチをすることだって。」

「あと、あれだろ?京兄とか風斗のマッサージ中に愚痴を聞くこと!」

「それは癖っていうより、日課じゃないかな?風斗は普段はあまり家に居ないから、大体は右京兄さんの愚痴だけど。」

「愚痴のはけ口になってんのに、ストレス起こさない琉奈姉ってすげーよな!」

「琉奈姉さんは穏やかな人だから、滅多に癇癪起こさないしね。」






◎三男と十二男

「そういや、ふーちゃん的には、琉奈ちゃんはどうなの?」

「琉奈姉?琉生兄と同じで、静かだし、僕の役に立ってくれてるから、割と好きだよ」

「ふーちゃん家に帰ってきたら、琉奈ちゃんに速攻でマッサージ頼んでるよね」

「たまにエステもしてもらってるけど、やっぱり筋がいいんだよね!業界で人気になるのも解るっていうか」

「琉奈ちゃんるーちゃんソックリで可愛いから、男客も結構いるって噂だよ?」

「……………ふーん」

「(拗ねてる)因みに琉奈ちゃんの好きな制服は………」

「それ琉奈姉にも聞いたの!?頭おかしいんじゃない!?」

「まあまあ。琉奈ちゃんの好きな制服は、カフェのマスターとかがよく着てるエプロン姿だって。カッチリしてない自然な感じが好きなんだって」

「………あーなんかぽいかも。」

「はぁーあ、それにしても、琉奈ちゃん、ちっちゃい時はオレのお嫁さんになるーって言ってくれてたのになぁ……いつから言わなくなっちゃったのかなぁ……」

「バカじゃない?琉奈姉がアンタみたいなのに言うわけないでしょ!」

「いやー?言ってたよ?ただ、琉奈ちゃんより年上の奴等はみんな言われてんじゃないのかな?多分、それ皆まだ覚えてるよ」

「(僕はそんなの言われたことないのに………)」





◎六男と七男

「昴の上が、琉生と琉奈の双子だけど、先に琉奈から紹介しようか。」

「琉奈……うちの長女だな。」

「職業はエステティシャンで、美容業界では琉生とセットですごい人気なんだよ。」

「京兄や風斗もよくマッサージしてもらってるよな。風斗なんかそのまま寝てたりするし、腕は相当良いんだろうな」

「琉奈がよく持ち歩いてる物は、チョコレートと、エステ用のオイルと、アイマスクだって。」

「アイツ、ホントにチョコレート好きだな……。アイマスクってのは?」

「いつでも寝れるように、だって。琉奈、仕事ない日は昼まで寝てるから。」

「それくらい、普通じゃないのか?椿だって、夜更かしして昼まで寝てるのしょっちゅうなんだろ?」

「それがね、琉奈の場合、夜10時に寝て、そのまま昼まで起きないの。」

「夜更かしせずにか!?」

「うん。……あと、休みの日は丸一日寝て、起きたらその次の日っていうのもザラだよ?」

「………アイツの前世は三年寝太郎か何かか?」

「そこは眠り姫とか言ってあげなよ、棗。」

「そういえば、小さい頃も昼寝したらそのままずっと寝てること、あったな。」

「うん。覚えてる?棗。」

「何をだ?」

「琉奈が5歳くらいのとき、椿と僕達で琉奈のこと取り合って大喧嘩したの。」

「……したか?」

「してた。誰が琉奈をお嫁さんにするかって。琉奈、兄さん達皆にも、大きくなったらお嫁さんになるーって言ってたみたいだよ?」

「……なんというか、アイツはぽけーっとしときながら、俺らのこと振り回してたんだな。」

「まぁ計算じゃないから、それが逆に凄いことだよね。」







◎次男と四男

「………で、琉生と双子なのが、長女の琉奈だ。」

「あー、あの子も面白いよね。新進気鋭の若手エステティシャンって話題になってるし、人気は琉生と同じくらいなんじゃない?」

「琉奈も琉生と同様、動物と話せるようだな」

「はぁ!?京兄まだそんなこと言ってるの!?」

「額に手を当てるな!!熱は無いと言ってるだろう!!」

「まさか、あの子まで妹さんのリスと話してるの?」

「あぁ、胡桃をやりながら琉生と一緒に話し込んでいた。」

「はぁー……あの双子、椿と梓よりフィーリングあってるんじゃない?」

「因みに琉奈の携帯の待受画面は、そのリスの写真だ。たまに琉生とのツーショットとランダムで入れ替えているらしい。」

「そういえば、京兄、たまに琉奈にマッサージ頼んでるらしいね。マッサージ中にずっと愚痴吐いてるらしいね?」

「どういうところからそういう話を聞いてくるんだお前は…」

「とある筋から。………それで最終的に昔話に入るんでしょ?ちっちゃい頃は琉奈は私のお嫁さんになりたがってたーとか延々と言い続けるって。言っとくけどそれ、俺も言われてるから」

「!?」

「何、その顔。まさか知らなかったの?一時期三つ子が本気で誰が琉奈をお嫁さんにするか喧嘩してたじゃない。多分、琉奈より上には同じようなこと言ってたでしょ。あの子も見た目によらず、小悪魔ちゃんだねぇ。」







◎八男とリス

「僕の下、っていうか、僕の双子の妹が、琉奈ちゃん。今ね、エステティシャン、やってる」

「琉奈も琉生と同じくちぃちゃんを守る会のメンバーだからな!」

「僕と琉奈ちゃんはね、二卵生だけど、ソックリって、言われる。……でも、琉奈ちゃんの髪質は、僕よりも猫っ毛。」

「しかし、あの獣共の巣窟にいながら、琉生共々今までよく天使のままでいられたものだ。」

「でも、小さい頃は、琉奈ちゃん、雅臣兄さんたち、振り回してた。」

「琉奈がか!?」

「僕たちが5歳くらいのとき、椿兄さんと、梓兄さんと、棗兄さんが、大喧嘩、してた。誰が、琉奈ちゃんを、お嫁さんにするかって。……琉奈ちゃん、三人に、同じ事、言ったんじゃ、ないかなぁ?」

「(意外と幼少期は小悪魔だったのだな……)……琉奈の好きな言葉は、なんだ?」

「んーと………「マシュマロ」と「チョコレート」だって。」

「………琉生と然程変わらんな」

「チョコレートは、琉奈ちゃんの、好きな食べ物でも、ある。今でも、晩ごはんの代わりに、食べてたりする、だから右京兄さんに、よく、怒られてる」

「琉奈のそばに行くと、よくチョコレートの香りがするが、そのせいだったのか。」

「雅臣兄さんのポッケにも、琉奈ちゃん用の、チョコレート、入ってる」

「餌付けされとるじゃないか!!」
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