時が進む条件とは何だろうか。国会議事堂旧ムラクモ本部の演壇の縁に座り込んで、そんなことを考えていた。
 正確には、どうすれば時が進んでいることを証明できるのだろう、という問いになろうか。それにはやはり陽が昇って落ちるのを感じ取るのが手っ取り早いだろう。しかし、第2真竜の攻撃により多くの生命が息絶えた今、地球の時は止まったも同然だった。今日この陽が落ちて再び明日昇ってきたとして、一体誰がそれを認知できようか?
 転回をやめようとしているこの星の上で為すべきこととして残されたのは、自分と13班のどちらが人類進化の象徴に相応しいかを決め、勝った方が人類の頂点に立つ者として第2真竜の心臓を討ち取ることだけだ。
 この星の、いや、それだけではない、この宇宙の時は刻々と終焉に向かっていて、もうどれだけ時が進もうと、この宇宙でずっと繰り返されてきた進化の理の前では何の意味も持ち得ない。ノーデンスのテラスで見た、赤黒く染まり暗雲が重く渦巻く空を思い出した。陽の在処すら不明瞭なあの光景こそ、その無意味さを実感するのにお誂え向きではないか。
 俯き加減だった視線を少し持ち上げる。七十年前に特殊指定史跡に指定された後、その当時の様子のまま放置されているこの国会議事堂だってそうだ。時の流れは確かにあったのだろうが、そこに生きる人がいなければ、些細な時の流れなどすぐに忘れ去られてしまう。
 この施設はかつて人類が竜に対抗するための拠点にしたものだ。古くは一万年以上前のアトランティスのルシェ族から、約八十年前の旧ムラクモ、そしてUE77年のノーデンスの13班と、人類が竜の脅威に抗うために講じてきた策の全ては、人類が竜よりも上の存在であることを証明し、人類が新たな真竜となり次の宇宙の先駆者になる布石だった。
 そんなことは知り得もしなかった、あるいはその力を自身の利欲のために制御できると信じて疑わなかった愚かな人々の手によって最強の竜殺兵器となるべく生まれ、鍛錬を重ねてきたISDFでの日々を思い出す。さすがに生まれたばかりのことは覚えていないが、それでも物心つく頃には訓練漬けの日々だった。朝目覚めるとすぐに戦闘演習や作戦戦術の指導が始まり、定められた休息と食事と睡眠以外の全ての時間を、竜を倒す力を得ることに費やした。
 ある程度身体ができてからは、任務に赴くようにもなった。任務において自分の主たる役目は、一般兵士では対処しきれないマモノの処理だ。即座に片付け賞賛の目を浴びることは、初めこそ鼻高々に誇らしく思っていたけれど、その視線に敬遠や畏怖の気配が含まれていることが分かると、次第にその目に言葉では言い表せない黒く冷たい感情を覚えるようになった。
 しまいには人々の安寧を守るISDFの兵士の身でありながら、俺が生きている間に本当に竜は来るのだろうか、などと訝しむ心さえ生まれた。
 そうなるともう、自身の存在意義への疑念は止まる所を知らなくなっていく。俺の本当の力はこんなものではない。俺のこの力はマモノなんかを倒し続けるためにあるものではない。竜を、そして真竜を倒してこそ、俺の力は証明される。俺が生まれてきた意味を、この有り余る力の必要性を、誰の目にも明らかにすることができる。
 そうすれば、遠巻きにこちらをちらりと見やりながらひそひそと話をするISDF兵士たちの声を気にすることもなくなる。総司令の過剰な期待や、その期待の大きさゆえの激しい落胆と失望に触れずに済む。提督に他の兵士との温度差を取り繕うような生暖かい気遣いをされなくてよくなる。
 十分に発散しきれず持て余した力と心の奥に渦巻く暗く重い気持ちのやり場も分からないまま、竜が現れないのなら、俺の力が認められる日が来ないのなら、いっそこのまま朝が来なくたっていい、来ない方がいい、来ないでくれ、と願いながら眠りについたことさえあった。無論そんな願いが叶うことはなく、等しく、そして虚しく再び陽は昇り、一度目を開けば訓練が始まる、普段通りの日が続いた。
 けれどそんな普段通りは、ある日突然終わりを迎えた。ついに東京に竜が現れたのだ。
やっと俺の真の力を発揮する時が来た、と意気込んで任務に当たったけれど、竜討伐の任務は想像以上に過酷で息詰まるものだった。竜に関するあらゆる知識と戦闘技術を叩き込まれているとはいえ、実際に竜と戦った経験はほとんどなかったからだ。
 けれど、そんな厳しい戦況の中で、今までの人生で感じたことのなかった充実感や高揚感のようなものが溢れてくることがあった。竜を倒すために得た力を存分に発揮できる機会だというのももちろんあるけれど、それ以上に、13班に、ヤイバに出会ったというのが大きかった。
 自分と肩を並べて竜と戦うことのできる人間がいることに驚いたし、自分とほとんど同じ高次元で力を競い合える相手に出会えたことに感慨のようなものすら感じていた。
 彼らの成長速度は目を見張るものがあり、初めはそれを頼もしく、喜ばしく思っていた。けれど、だんだんそうも言っていられなくなってくる。三体の真竜を倒していったのは、いつも彼らだった。それも、真竜を倒すために存在しているはずの自分の目の前で。
 彼らに追い越された、もしくは遅れをとっているとは思わない、思いたくない。それでも彼らは自分の力は必要ないとでも言うかのように真竜に立ち向かい、竜殺剣で真竜を切り伏せていく。そんな彼らの後ろ姿を見るたび、真竜を前にしながら何もできない歯痒さや口惜しさ、彼らに対する怒りや妬みがふつふつと沸き上がっていった。
 そうして誰にも追いつかせないために、何者にも負けない絶対的な強さを手に入れるために、五体の真竜のデータを取り込んだのだ。結果、人類の頂点に立ち人類を新たな境地へ導く力を得ることができた。
 後は13班を殺しさえすればいい。そうすれば俺の人類最強は揺るぎないものになる。ようやく13班に俺の力を認めさせることができる。そう思うと、歪んだ口元から無意識に笑い声が漏れ、時の流れなど忘れてしまったかのような旧ムラクモ本部の静寂にわずかばかり空気の動きが生まれた。
 そう、最初は時の流れの証明について考えていたのだったか。この星の末路はゆっくりと終焉に向かっているとはいえ、今本当に時が止まってしまっていては困るが、その憂慮は不要だ。国会議事堂に住み着いたマモノの動き、次々と消え去り薄くなっていく竜の気配。13班が着々とこの旧ムラクモ本部へ向かってきているのが手に取るように分かる。
 そしてようやく現れた13班。ためらいを隠しきれずもゆっくりと戦闘体勢に移る13班に向けて、
「勝つのは――俺だ!」
 と高らかに宣言する。一瞬の隙も命取りになる極限の戦いの中で、その幕切れはあまりに唐突で呆気なかった。仰向けに転がる自分と、それを見下ろす13班。
 そうだ。本当は分かっていた。ただ竜の力を手にしただけ俺よりも、実際に竜を打ち倒してきた13班の方が強い。
 体の強張りが徐々に全身に広がっていく。俺の手はもう動きそうにない。俺がこの世界でできることはもう何もない。無力感に浸され眠りにつくために目を閉じると、不意に、
「時が進む条件って何だと思う?」
 という問いかけの声がした。
「時が進む条件、ですか」
「あ、えっとね……どうしたら時間が進んでるってことを証明できるのかな、って思って」
 普段はこちらの目を真っ直ぐ見ながら話すヤイバが珍しく視線をあちこちに彷徨わせている。これはいつかの疑似デートでヤイバと交わした言葉だ。回想の中の自分はヤイバにこう返す。
「今、俺とヤイバがこうして会話をしている、つまり同じ時を共有している、それだけでは証明になりませんか?」
「うん、なんて言うかもっと……世界中の全ての人が生きているというか、この星が動いているっていう確信が欲しいの」
 ヤイバにそう言われて何となく空を見上げる。目に沁み入るほどの青い空に、一機の飛行機が長い飛行機雲を引き連れながら飛んでいくのが見えた。
「ほら、あの飛行機とか、雲の動きとかも……」
 自分の言葉にヤイバも一緒に空を見上げるけれど、その目は潤んで揺らいでいるように見えた。先ほどの移ろう視線といい、どうしたというのだろう。どうしてそんな顔をするのだろう。俺の回答がまずかったのではないか、と慌てて他の答えを探す。
「あとはやはり、陽が昇って落ちること、次の朝が来ることが――」
 そう言う端から、視界が急速に歪み、暗くなっていくのを感じた。
 だけど、ヤイバ、俺にはもう、新しい朝は……。
 そこでふっと意識は途切れ――気がつくと見知った天井を見上げていた。
 胸は痛み息が苦しくなるほど心臓は大きく波打ち、着ていたシャツはここ数日続く熱帯夜の所為もあってか寝汗でぐっしょりと濡れている。
 思わず両目を覆うように左手を目元に当てた。夢で良かったと思う安心感よりも、忘れていたい記憶をそっくりそのまま夢に見た不快感の方が圧倒的に勝っていた。重苦しい気持ちをどうにか追い払おうと大きく深呼吸をする。開け放した窓から入ってくる穏やかな風にも助けられ、脈は次第に落ち着き、不快感も少しずつ和らいでいった。
 ふうと息を吐いて左手を下ろしベッドの隣を見やると、そこはもう既にもぬけの殻だった。耳を澄ますと台所から何かを炒めている音がする。どうやら同居人は朝食を作っているようだ。
 ひとまずの安心感を胸に起き上がり、箪笥から替えのシャツを取り出す。バスルームで軽くシャワーを浴びて出ると、同居人は出来上がった朝食を食卓に運んでいるところだった。
「おはようございます、ヤイバ」
「あっ、ユウマ、おはよう!」
 朝ご飯できてるよ、というヤイバの言葉を待っていたかのようにトースターがチン、と音を立てた。ほどよく焼かれた食パンの香ばしい匂いに誘われて食卓につく。自分の向かいにヤイバも座った。
「いただきます!」
 食パンを手に取り、バターを薄く塗り広げながらヤイバが口を開く。
「ユウマ、シャワー浴びてたんだ」
「ええ」
 最近もう朝から暑いもんね、とベランダに続く窓の外を見やるヤイバ。起き抜けにシャワーを浴びたのは暑かったからだけではないのだけれど、わざわざそれを言うようなことはしなかった。顔色を窺われないようにベランダの方へ顔を向け、ヤイバと同じように窓から覗く空を見る。青い空を悠々と流れる雲に、今日もまた暑くなりそうだという予感がした。
 こうしてヤイバと向かい合って他愛もない話をしながら朝食を摂るようになってから、もっと言うと、どういうわけかヤイバと一緒に生活するようになってからしばらく経つ。
 けれど、こんな風にゆったりとした穏やかな朝を迎えることに未だに慣れない自分がいる。それはそうだ。今まで生きてきた十二年間はずっと、朝起きた瞬間から訓練の始まりだったから。
 朝からこんなにのんびりしていていいのだろうか。生来の性分で常に体や頭を動かしていないと時間を無駄にしているようでそわそわして落ち着かず、どうにもむず痒い感じがする。不思議と居心地は良いのだけれど。
 そんなむず痒さを紛らわすように手を伸ばして、なみなみと牛乳が注がれたグラスを持ち、その手をじっと見つめる。
 自分自身のこの手は、間違いなく一度ヤイバを殺すために振りかざされ、間違いなくヤイバに切り伏せられ冷たくなり、動くことをやめた。その手が今、再び動いている。
 悪い夢だった。本当に全部夢だったら良かった。自分の手が生命活動を維持するのに必要な養分を得るために動いているまさに今、より強くそう思った。けれど、あの世界での出来事は全て現実のことだった。有り余る力を有しその力を用いて竜を殺し、人を殺し、ヤイバまで殺そうとしたことも。逆にそんな自分はヤイバに殺されてしまったことも。
 そして今自分が生きているこの世界も紛れもなく現実だ。自分を含め一度は失われた生命がまるで何もなかったかのように変わらず息をしているこの世界は、ヤイバが竜に打ち勝って世界を取り戻したから存在する。
 そんな現実に、ヤイバに殺されたはずの、この世界での存在を許されなかったはずの自分がどういうわけか生きていて、あまつさえヤイバと寝食を共にしている。本当にどういうわけなのか見当もつかないし、竜のいない世界では、竜を倒すために生まれてきた自分は何を目的に生きていけばいいのか、まるで分からないのだけれど。
「ねえ、食べないの?」
 向かいに座るヤイバに声を掛けられてはっとする。グラスを掴んだまま物思いに耽ってしまっていた。サンドウィッチを両手に持ったヤイバが訝しげにこちらを見つめている。
「いえ、いただきます」
 牛乳を呷って自分の皿に載せられた絶妙な焼き色の食パンを手に取った。ヤイバがしているように二枚の食パンにバターを塗り、その片方にレタスを敷いてその上にスクランブルエッグとウインナーを乗せ、さらにレタスともう片方の食パンを重ねる。
 一口食べてみると、ウインナーがパリッと何とも小気味良い音を立てて弾け、スクランブルエッグの優しい風味と混ざり合ってほどよい塩気が口の中に広がっていく。バターを塗った食パンにスクランブルエッグとウインナーの組み合わせは、朝食に食べるにしては少々くどいかと思いきや、間に挟んだレタスのみずみずしさが油っぽさを和らげ、調和の取れた味わいになっていた。
「おいしいです」
「本当? 良かった!」
 って言っても私が作ったって言えるのはスクランブルエッグだけなんだけどね、とヤイバははにかむ。
「それだけでも十分な料理ですよ。俺なんて野菜も肉も炒める端からどこかに飛んでいきますから」
 そう言うとヤイバは吹き出した。
「あはは、だからユウマは勢いよくやりすぎなんだってば」
「待ってください、あれは君が思い切ってやるべきだと言ったから……」
「ごめんごめん、でも本当に面白くってさ」
 そこから後は賑やかに会話の弾む朝食になった。
 食卓に飾ってあるガラス製の花瓶に生けられた色とりどりの花や、部屋の隅の日当たりの良い場所に置いてある手入れの行き届いた観葉植物、美しい風景写真を入れ壁に掛けてある大小さまざまな額縁、今日の天気や運勢を告げる番組、そして何気ない会話を交わしながら摂る朝食。全て自分の知らなかった、知り得なかった「日常」だ。
 そして、そんな「日常」を噛み締めながら、生きる意味とは、幸せとは、きっとこんな風に穏やかな朝を向かいに座る誰かと一緒に迎えることなのかもしれない、とふと思った。
 今までの人生において、幸福について全く考えてこなかったわけではない。けれど、あれは人類という生命全体から見た幸福、つまり恒久的な安心や安寧を願う生物本能であり、一個人それぞれの身にしみじみと沁みる、強く噛み締め反芻できる感情のことではなかった。
 強さばかり追い求めてきて、そんな生き方しか知らなかったから、より強い者が他者を導き人類をより良い方向へ導くことが人類の幸せだと思い込んでしまっていたし、自分より強い存在、自分の存在意義を奪いかねない存在を排除することしか考えられなかったのだ。
 いつか自分のこの上ない脅威だったその存在の前で、俺の心臓は再び動いている。この心臓は今度はどれだけの時を刻むことができるだろうか。どれだけ時が経って記憶が薄れようと、自分がヤイバにしてしまったことの事実が消えることはないけれど。
 そこでふと、以前ヤイバに「時が進む条件ってなんだと思う?」と訊かれたことを思い出した。ヤイバが言いたかったのは、どうしたら時間が進んでいることを証明できるのかということだっただろうか。
 それにはやはり陽が昇って落ちること、朝が来ることを感じ取るのが手っ取り早いだろう。そして朝が来たことは生きていなければ感じ取ることができない。朝が来るのは時が進んでいる証拠であり、生きている証拠でもある。つまり、生きているから時は進むし、時が進むから生きているのだ。
 この「時」を、明日も明後日もずっとその先も、この命ある限り君の隣で刻々と繋いでいきたい。君が俺の願いをここまで繋いでくれたように。
 竜の存在や脅威をその名前から忘れてしまったかのようなこの平和な世界で、竜がいなければ存在しないはずの自分がどうして生きているのか。それはきっと自分自身の所為だ。消える直前に放った身勝手な願いの所為だ。
 竜のいない世界は竜を殺すための兵器として生まれてきた自分も存在しない世界なのに、あの時の自分はそれに気付かず無茶なことばかりヤイバに押しつけてしまった。ヤイバは竜の脅威から世界を守りたかっただけのはずなのに。竜災害のない世界で出会いたかったなんて、自分の存在やヤイバとの出会いの前提を覆すような望みを零して、もしやり直せるなら君と友達になりたいだなんてわがままな願いを託して。
 ずいぶん困らせただろう。ずいぶん悩ませただろう。だけど、ヤイバが、こんな自分にも、生きていてほしいと願ってくれた。こんな自分でも、生きていたいという願いを繋いでくれた。
 本当にお人好しが過ぎる人だ。こんな俺のことなんか忘れて、捨て置いておけば良かったのに。でも、そうさせなかったのは俺の方なのだ。忘れてほしくなかった。どんなに惨めで苦しくて自分の力を必要としなかった世界でも、ヤイバが自分に掛けてくれた肯定の言葉や、最期にやっと見つけた自分の存在理由まで、なかったことにしたくなかった。そして、ヤイバと共に生きたかった。だから、あんな願いを口走ってしまった。
 一度きりしかないやり直しの世界、竜のいない平和な世界で自分は何を目的に生きていけばいいのか、その答えが今ようやく見つかったような気がした。
 いつか殺してしまいたいほど憎く妬ましかったはずの存在の、ヤイバの隣で息をして、一緒に幸せを探していきたい。
「ねえ、ヤイバ」
 朝が来て一日が始まったばかりの今、これを言ったら可笑しいと笑われてしまうかもしれないけれど。
「明日もまた、君と一緒に新しい朝を迎えたいです」
 それを聞いたヤイバは、一瞬、目を見開いて、口元を震えさせていたけれど、その口元はすぐ緩やかに弧を描いて、
「私もだよ、ユウマ」
 と頷いた。その笑顔に心の奥底からとめどなく温かい気持ちが溢れ、足のつま先から頭のてっぺんまで満ちていく。
 朝はこうして二人で食卓を囲んでゆっくり朝食を食べて。昼には一緒に街に出るのもいいだろう。夜も向かい合って夕食を摂り、今日は良い一日だったと穏やかに眠りに就き、そしてまたひとつ新しい朝を迎える。そんな安らかで暖かな日々がいつまでも続きますように。いや、俺が続けてみせよう。
 目の前に座る愛おしい人にそう誓いを立てたのは、どこまでも青々と広がる空に真っ白なちぎれ雲が風に乗ってゆっくりと流れていく、爽やかな朝のことだった。



朝が来るのはあなたのせいです



タイトルはエナメルさまからお借りしたものを一部改変しました。

2023.8.31


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