「骸、はっ、恥ずかしい、よ……」

組み敷いた沢田は、顔を真っ赤にして、涙目で僕に訴えてくる。もう数えるのも止めてしまったくらい、日常的に行っている行為だというのに、彼はいちいち抵抗のそぶりを見せ、恥じらってみせる。抵抗する手足に力が入っていないと僕は気づいている。だが、一応一通り付き合ってやっている。これはある意味、儀式である。

「好きなんです。お願いします。優しくしますから」
「でも、やっぱり……」
「すぐに忘れてしまいますよ」

緩い抵抗を振り払って口づけた。あんなに恥ずかしがっていたくせに、熱心に舌を絡ませてくる。知っていた。

「あっ、骸っ……。だめだよ……」

言葉とは裏腹に、欲情を色濃く写した瞳、首に回す腕、快く捧げる肢体。
そうそう、沢田って、こういう人だ。