「バレる嘘を吐くのがヒールで、最後までバレない嘘を吐くのがヒーローなんだぜ」
 
「どのような理屈だ」
 
「理屈も何もないぜ。世界はそういう風にできてんだ」
 
 あんまり理屈張って考えてると馬鹿みたいだぜ
 
 他意のない笑みを溢して英雄と称えられた少年は暗転する。
 
「でもさ、嘘がバレたらそれはもうヒーローではいられないんだ」
 
「ヒールに転落するのか?」
 
「ああ、アンタ中々わかってきたじゃないか」
 
 
そうだよヒーローじゃなくなったらそいつは次のヒーローに駆逐される運命なんだ。
 
 
「だって悪役だものな」
 
 中々にハイリスクな役職だろ?
 
 
 
 口腔から真っ赤な暗渠を滴らせながら、
 
 
 
悪魔う。
何と答えれば正しいのか。
 
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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