「別に哲学的な回答を求めてるんじゃない。ただあんたのこれまでの行為に対して釈明の場を設けてやろうって言ってんだ。俺はあんたが好きだからさ、あんたをなるべく赦してやりたいし、許してやりたい。あんたの望む関係を継続させてやりたいんだ」


だからなあいってくれよわれらがしこうのこうていさま。


「俺を愛していなかったと」

「…愛しているさ、お前を、誰よりも」


きっとおまえのじんせいにおいておれいじょうにおまえをあいするものなんていやしないおまえをたいせつにできるもの、しあわせにできるものはいたとしても。


「愛している十代。
俺のモノでいてくれ」

「…残念だよ、丸藤亮」


俺はあんたの愛によって損なわれ傷み俺の心は死んだ。
あんたの愛によって俺は永遠に俺という愛を喪失した。


「あんたがそれを棄てるんなら、考えてやっても良かったのにな」

 ギリリと、歯車が廻る。この世の輪廻に呼応して。

「懺悔の時間なんて与えてやると思うなよ」




リーイン・カーネーション




その日真新しい断頭台でひとつの恋が、
死んだ。




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