樺地君と滝さんが訊ねて来たよ!
. 連日テニス部のやつらに絡まれて疲れた。そんな中ひときわ目立つ人が俺の前に現れた。この流れだとテニス部の人だろう。
「直さん……ですよね」
「え? あっはい。」
かしこまってしまった。でかいなぁ。先輩かな。おっとりしている人だ。
「えーと。先輩ですか?」
「同じ……年です」
「そ、そうですか」
ペコッと頭を下げる。同じ年なのに背がとても高い。
「えっと。どのようなご用件で?」
「テニス部に……入っていただけませんか」
「テニス部ですか。ちょっと……」
「跡部さんに……頼まれたんですが……無理強いはしたくないです」
「お名前は?」
「樺地崇弘です」
「樺地君ですね。君もいい人だね。何で跡部さんという人やらに。あんまり近づかない方がいいんじゃないの?」
「跡部さんは……尊敬してますので」
すごい純粋な人だ。しかし、レギュラー陣も悪い人しかいない訳ではないんだな。宍戸先輩と言い。
これが朝の出来事。昼にも跡部さんが仕掛けて来た人が現れた。
「俺と勝負しようよ」
「唐突ですね」
「君に勝ったらレギュラーに戻してくれるって跡部と監督が言ってくれてね。それとテニス部に入部してくれ。とりあえず俺と勝負しろ」
なんかシビアな人来たよ。何で俺と試合して勝ったらレギュラーになれるんだよ。俺部員でも何でもねーし。この人騙されてるんじゃね。
「あのお言葉ですが騙されて「いいな。放課後待ってる」
久々に秘技を見てしまった。なんか安心したのはなぜだ。きっと気のせいだろう。案の定逃げようとしたらご丁寧にお迎えが来ていた。でも、お迎えが樺地君だったから逆らえなかった。あのシビアな人卑怯だぞ!!
「あーおーきーせんぱーい!」
「はいはい」
やっぱり今日も青木先輩はいい人だ。チラッとコート外を見ると樺地君の隣になんだか無駄に偉そうな人がいた。目ェ青ォ。何あれカラコン?
「よし、来い!」
いつもの様にサーブ権と1球の約束をして、勝ちました。
(久々にリョーマの家に行って壁打ちをさせてもらった)
(やっぱりどうしてもテニスは楽しい)
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