宍戸先輩と試合させていただきます

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「お前か? 長太郎とか最近レギュラー陣と試合してるや「違います」
「違いますってお前。直ってお前だな」

どうやら俺は学習能力が無いようだ。まぁ、登場の仕方からして先生が頭下げてるくらいだったからな。

しかし見る限り、この人は話しが通じそうだ。それにテニス部の秘技は持ち合わせてはなさそうだ。

「よかったら俺と試合しないか?」
「あーすいません、お断りしてもいいですか?」
「そうだよな。お前青学の1年と試合する前も嫌がってたもんな。何でそんなにテニス嫌なんだ?」
「別に嫌じゃないですよ。今は遊んでたいんです」
「なるほどな。まぁいろいろあるよな。悪かったな。じゃ」
「先輩、名前教えて下さい」
「宍戸亮だ」
「宍戸先輩ですね」
「おう! また会ったらよろしくな!」

爽やかに去って行った宍戸先輩。きっとあの先輩は青木先輩に次ぐいい人だ。初めて話しが通じたよ。感動で泣きそうだ。俺。


帰りのHRも終わっていざ帰ろうとしたら鳳君が教室の前で待っていた。何で? 気にしたらダメだ。スルーだ。スルー

「直。テニスコート行くよ」

鳳君の笑顔には敵わない……

「え? お前何でここに来たんだ?」
「試合しましょう。宍戸先輩」
「突然どうした?いいのか?」

宍戸先輩気を付けてください。鳳というやつぁ危険な人物だよ。

「宍戸先輩が残念そうな顔をしてたから、ピンと来たんだよ。宍戸先輩の誘いを断るなよ」

怖いよ。この人。コートの向こうから頑張ってください! 宍戸先輩! とか言っている。

「青木先輩。鳳というヤツには気を付けてくださいね。でも、俺先輩がそんな目に合ったら飛んできますけどね」
「何があったんだ? とりあえずシューズだろ?」

もう慣れた手つきで靴を交換する。宍戸先輩は本当にいいのか? と親切に聞いてくれた。別にテニス自体は嫌いではないし、宍戸先輩はいい人だから嫌な気は全くない。

「1球だけで……いや2球やりましょう!」
「おう!」


(相変わらず勝ちました。カウンターすごかったー)

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