愛しい人

真夜中やっと書類が片付き部屋に戻る。明日は休みでういとゆっくり出来る。どこに行こうかなど考えながら自室の障子を開けるとういが壁に寄りかかって寝ていた。

何でういがいるんだ? いつの間に。びっくりしてそこで立ち止まってしまったがタバコに火をつけて心を落ち着かせる事にした。障子を閉めてういの前に屈む。

起きる気配は無い。……会いに来てくれたんだよな? 起きないようにゆっくりと髪に触れ頭を撫でる。少し擽ったそうに身を捩ったがやはり起きる気配は無い。短くなったタバコを処理して、布団を敷きういを横にして着流しに着替えているとういが薄っすらと目を覚ました。

「起きたか?」
「……私寝ちゃってましたね」
「それより誰に入れてもらったんだ?」
「山崎さんです。あのいきなり来てすみません」
「別に構わないが。何かあったか?」
「明日が待ち遠しくて早く会いたいなと思って。もしかしたら屯所まで来たら会えるかもしれないと思って来たら山崎さんが通してくれたんです」
「そうだったのか」

俺もういの隣で横になり、抱き寄せると胸に顔をすり寄せてくるういが可愛くて、堪らず額にキスをすると顔を真っ赤にした。そのまま顔を上げたういの唇にもキスをした。


愛しい人







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