3.無理矢理でも愛させて

「ういって学校で好きな人はいるかい?」

いきなり何の話だろう。さっきまで楽しそうにチャットをしていたからチャットで恋愛の話でもしていたのだろうか。

「好きな人なんていませんよ?」
「って事は今フリーか」
「臨也さんは……人間全てを愛してますもんね。立派なことで」
「最近はそうでもないんだよね。ああ、人間が好きって言うのは変わらないけど今はういに1番興味があるかな」

嫌なやつに興味を持たれてしまった。いや、ここにいる時点で目をつけられてしまったのは確かなんだけど。

「あの有名な折原さんに興味を持ってもらえるなんて嬉しい限りですよ」
「だから、俺と付き合ってよ?」
「は?」

普段からおかしい人だとは思ってたけどここまでとは。恋愛のムードからほど遠いところにある私達には似合わない言葉。

「言っておくけどここにいる限り答えはイエスしか受け付けないから」
「それは上司としての命令?」
「疑似恋愛でどこまでお互いが本気になれるか興味がある」
「はぁ、またおかしな事を」

私に近づいてきた臨也さんはいきなり私に口づけをしてきた。いきなり過ぎて静止してしまった私を嬉しそうに見下す臨也さん。

「おもしろいね。その表情。続きをしたらそれ以上にいい顔を見せてくれそうだ」
「ストップです! 臨也さん! ちょっと待って!」

無理と笑った臨也さんは無理矢理私を押し倒してまた楽しそうに笑みを深くするのだ。

無理矢理でも愛させて
テヌート








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