いつもの日常

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「跡部君達来てるわよー」
「後で行くー」
「あんたの愛しの彼氏の忍足君もいるわよー」
「だから後で行くってばー」

喫茶・magic。テニス有名校のレギュラー陣が部活帰りに訪れる。その目的はここの夫婦で経営しているその娘。(+屋内テニスコートもあるからだが)美鈴うい(高2)なのだ。しかし、その娘はもう氷帝、忍足侑士のモノ。

「どうしたんだ? うい」
「あぁ。テスト中やから寝不足やろな」
「きっとあの子あのまま寝ちゃうわ。今の内に起こして勉強させないと忍足君また深夜に泣き付かれるわよ」
「じゃあ、後で上がらさせてもらいますわ」
「何だよ! 侑士!! 高校の問題わかんのかよ!」
「まぁな。ういそこら辺に参考書散らかしてるから。中学の応用みたいなもんやし」
「ふーん」


あれから2時間後。解散して俺は裏口に回って2階に上がる。リビングを覗くと案の定いつものようにソファーに横になっているういが居た。

「今起きたん?」
「んー……みずー」
「ハイハイ」

近くにある冷蔵庫からペットボトルを取り出して、いつの間にか起き上がってボーッとしていたういに渡す。ペットボトルのフタを開けて一口。

「あたまいたーい」
「中途半端に寝るからやろ」
「今何時?」
「8時やで」

ういから受け取ったペットボトルを冷蔵庫に戻しながら時間を確認した。

「侑、もうみんなと夜ご飯食べちゃった?」
「いや。ういと食べようと思て食べとらんよ」
「そか。じゃ、店の方降りよっか」
「せやな」

夜のmagicは喫茶やなくて軽い居酒屋形式になる。会社帰りのサラリーマンを横目に隅のテーブルに座ると、おじさんが料理を運んで来てくれた。

「忍足君。いつも悪いねぇ。ウチのバカ娘が」
「いえいえ。こちらこそお世話になっていますから」
「今日はもう遅いから泊まってってくれて構わないからね」
「ありがとうございます」

おじさんが調理場に戻って行くのを眺めながらういが口を開く。

「侑ってホントウチの両親に気に入られてるよね」
「せやなー。嬉しい限りやで」
「まぁ、頑なに拒否されても困るけど。今日泊まってってね。数学教えて!」
「わかったわ」


何時もの日常
(何時も一緒で幸せや)

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ムッチャクチャな設定。忍足はいろいろあるけど、彼女の両親とかに気にいられそう。

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