嘘の日

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そういえば。私は部室の掃除をしながら考えた。今部室の机で背筋正しく椅子に座って部誌を書いている柳生君。仁王と入れ替わりが出来る事で有名だ。しかし入れ替わっているのに仁王しか目立ってないという事はどういう事だろう。まぁ、作戦を考えたのは仁王だからなんだろうけど。

「どうしたんですか? ういさん。手が止まってますよ」
「いやさー。柳生君って紳士とか言われてるけどその真逆の性格の仁王が出来ちゃうからすごいなーって」
「そうですか?」
「うん。私のイメージなんだけどさ。仁王が柳生君のマネ出来るってのはよくわかるけど、柳生君が仁王って」
「想像つかんって事かのう」
「そうそう……って。ええ!」

驚くのが遅過ぎですよ。と笑う柳生君は柳生君の声で。今仁王のマネしたよね。掃除が片付いたから柳生君の隣に座った。

「やっぱすごいね」
「褒めてくれてありがとな」

仁王の声で頭ポンポン付き。ヤバイ。軽く心臓がうるさい。それにしても柳生君から仁王の声ってやっぱり不思議でたまらない。それにしても今日はなぜこんな仁王のマネを頻繁にしてくるのだろう。もしかして仁王なのかとギューッと柳生のほっぺをつねる。

「いひゃいです。ういさん」
「あーごめんごめん」

手を放して帰る準備をしようと柳生君に背を向けた時後ろから、そうほっぺつねらんでも。今日のういは変やのう。と。えっ! 今日の柳生君本当にどうしたの?

「本当は ……」


嘘の日
(仁王じゃき)
(本当にどっち!)



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A.柳生。エイプリルフールだから柳生も遊んでみたかった結果

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