行方がわからずに

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「景吾……。景吾……。好きっ。好きだよ」
「知ってる」
「こっち向いて。ねぇ、もう浮気なんてしないでよ」

ういがこうなる理由。まぁ、俺がそうしてるんだけどな。俺が少し浮気めかした事をほのめかせばこうなる。もっと俺の事しか考えさせなくしてやるよ。

「お願い。見捨てないで……」

しまいには泣き出してしまったうい。そういう顔が見たくてこうしてる俺。背中がぞくぞくする。少し頭を撫でてやると俺に抱きついてきたうい。可愛いな。こっちも背中に手を回して苦しいほど抱きしめてやる。

「大丈夫。俺はういしか見えてねぇから」
「ほんと? 本当に?」
「あぁ」

顔を見合わせて少し微笑んでやると安心したのか泣きやんだ。そのまま口付けてむちゃくちゃに貪る。必死に応えようとしてくれるその姿に唇を離してまたきつく抱きしめる。愛しくて愛しくてしかたがない。きっと俺の方がういに溺れている。



行方がわからずに
(勝手に口角が上がる自分にさえ恐怖)
(好きだよ、景吾っ……)




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たまにはこういのも書いて見たくなる。自分に彼女を依存させようとしてるけど、その前から彼女に依存してしまってる跡部。寂しがりや跡部君。可愛いね。

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