テスト返し

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「テストどうだった?」
「精市に関係ないでしょ?」

いいから見せろよ。うい数学得意だろ。得意じゃないよ! 嫌味か! コノヤロー! ハハハ。怒ってるういも可愛いね。

「あっ、50点……」
「見られた……。笑いたかったら笑いなよ」
「アハハハハハハハハ!!!!!」
「振りじゃないよ! ホントに笑うな、ばかやろう! もういいよ、うわー、精市90点とかホントウザイ」

ねぇ? いい加減笑いやんだら? さすがだね、さすがだねうい。大丈夫ういは理系じゃないのは知ってるから。かと言って文系でもないわ! 自分で墓穴を掘ってしまった。それに対してさらに笑う精市。ちょっと周りびっくりしてるってば。

隣で未だに大笑いしている幼馴染。私が勉強できないのに立海にいるのは、それは精市が立海に行くっていうのを聞いたから。とても、単純な理由。そうだ。私はとても悔しい事に精市に恋をしている。でも、こんな会話しかできないから恋になんて発展しないのは百も承知の事だ。

「まぁ、次の期末頑張ればいいよ。また、俺と一緒に勉強しよう」
「……うん」
「次は何が返ってくるんだっけ?」
「えーと。世界史? ……そうだ。大問5の(1)。どうせ、真田と同じ答えだったから間違ってるんだろうなー」
「ういは真田と同じところ間違えるよね?」
「何でなんだろ」

キーンコーン……

世界史の担当教科の先生が入って来て、順にテストを返す。周りはヤバイ! などありきたりな声が聞こえる。私も例外ではないが。65点か……。あーやっぱ間違ってる。

「やっぱ間違えてたね!」
「嬉しそうに言わないでよし! あー精市80点か……。勉強できすぎでしょ」
「だって俺だもん」

そんな事さらりと言うなよ。似合ってしまって可愛くみえるのももう末期に近いのかな。答え合わせを聞きながらウトウトしてたら授業が終わった。

「眠そうだね?」
「あの先生の声眠くならない。起きてられるほうが不思議だよ」
「おい。幸村」
「あっ、真田。何の用だい?」
「部活の事でな」

ねー真田。嫌い。急になんだ? 世界史、今返って来たんだけど、前話してただろ? あぁ、あの大問5の(1)の事か。そうそう。あれ、間違ってたんですけど。

「別に俺のせいではなかろう」

テスト返し
(精市と同じとこ間違えたら、精市悔しがるのかな)
(だから何だ?)
(ん? 嫌いなのは、嫌いなの)


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putiの3強とお昼ご飯に繋がってます。なんだコレ

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