同じ場所に

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「……?」
「だーかーらー、テニス部!」
「テニス部?」
「うい知らないの? ここのテニス部イケメンいっぱいで有名なんだよ!」

氷帝学園に入学して1カ月そこら。友達も出来て平穏に学園生活を送っていた。放課後に話しをして帰るのも日課の1つになり始めた。いつもの様にくだらない事を話していたら、テニス部がイケメン揃いという情報を聞いて盛り上がり始めた。別に大して私はイケメンに興味は無い。

「イケメンねぇ」
「生徒会長! 顔わかる?」
「えー。ぼやーっとなら」

集会でいつも壇上に上がって話しをしている生徒会長。毎回毎回朝礼は半分夢の中なので、あまり記憶に無い。しかし毎回周りが妙にうるさいのは知っている。

「うい、本当に興味ないんだ。珍しいー」

そう言った友達は他にテニス部の話しをしている友達に話しを掛けていた。テニス部イケメン話しで盛り上がっている会話で聞こえてくる名前は知らない人ばかり。中に聞いた事あるような名前があったけど特に気にしなかった。

「そういえばういって今日誰か迎えに来るんだっけ?」
「うん。だから迎え来たら先帰るね」

何、何? 入学そうそう彼氏ですか? 違うよー。と返しておく。私のお迎え話しはそれで終了し、またテニス部の話題へ。今度練習見に行こうかなー。でも、先輩達怖そうだよね。ねぇ、ういも一緒に行こうよ! その日ヒマだったら見に行こうかなー。

「うい。いるか?」

一気にえ? 日吉先輩! と色めき立つ友達。え? 何事?

「うい! え? どういう関係!」

周りがどういうことかと責め立てる。困って若君に目で助けを求めたら、腕をぐいっと引っ張られて帰るぞ。と言われ、足早に学校を出た。

「悪かったな」
「え? ううん」

若君って人気者なの? くだらない。くだらなくなんてないよ。あの氷帝で人気者って相当じゃないの?

「別にそうでもない」
「ふーん」

これ以上あまり聞かないでおこうと思って大人しく若君に着いていった。


同じ場所に
(……若君テニス部?)
(ああ)



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日吉は自分がああいう立場にいる事を隠してたっていうお話。日吉はヒロインちゃん溺愛。

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