いつまでも変わらない

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深夜寒そうに帰ってきた旦那様。

「……おかえり」
「悪ィ。起しちまったか?」
「ううん。大丈夫。そっちこそ大丈夫なの? 鼻の頭赤いよ?」

少し笑いながら聞いて見ると珍しく歩いて帰って来たようだ。こんな寒い時期にどうして歩いて帰ってこようとしたのだろう。いつもの様にお仕えの人に頼めばよかったのに。

「久々に雪が降ったからそれを見ながら帰ってくるのもいいなと思ってな」

ラフな格好に着替えた景吾は、ベッドに潜り込んできた。

「お風呂入ってきなよ。温めるだけで入れるよ。風邪引くし」
「いい。お前で温めるから」
「何ソレ」

それに俺が風邪引くっていうのはありえないな。昔これでもこういう天気の日でもテニスしてたんだから。それは昔の話でしょ? もう若く無いんだから。

「それに、雨の日に馬鹿みたいにランニングしてて、風邪引いてたし」
「……忘れろ」

そう言って景吾は私を抱き枕みたいに抱きしめる。絡めてくる足はそれはもう冷たくて。

「お前の足あったけぇ」

顔を見るとゆるゆるな顔をしている景吾。こんな顔、私しか見れないんだろうな。何だ? 見惚れてるのか? バーカ。そんなわけないでしょ。


いつまでも変わらない
(会ってからだいぶ時は経ったのに)

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