いつもと違うあなたに

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「ん、」

亮の足の間に座っていたら名前を呼ばれて、振り向いたらいきなりあのシャイボーイの亮にキスをされました。勿論恋人同士だからヤる事はやってるし、キスされてもおかしくはないんだけど。こんな不意打ちは初めてだ。

「どうしたの? 亮」

腕を回されてギューと抱きついて耳元で、愛してる。って、こんなの亮じゃない!

「亮。何かあった?」
「別に何もねーよ」

私の背中に顔を埋める亮。きっと顔は真っ赤なんだろう。

「だって普段こんな事しないじゃない。」
「だってういが…」
「私が?」
「ういが浮かない顔して俺がういの事本当に好きなのか心配って忍足に相談したんだろ?」
「忍足君? 確かに忍足君には会ったけど、そんな話ししてないよ?」
「え?」

亮からよく話を聞くと、こういう事らしい。

「部活の帰り……」

部活の帰り部室で着替えていると忍足に話しかけられた。

「そういや。この間ういさんに会ったで」
「ふーん」
「なんや浮かない顔しとったで。宍戸何かしたんちゃう?」
「別に心当たりなんてねーけど」
「話し聞いたらなぁ、お前がホンマに自分の事好きなんか心配なんやって。宍戸、ちゃんと愛してるとか言ってやってるか」
「んな。恥ずかしくて言えねーよ」
「女の人はなぁ、そういうんないと心配になるんやで」

「って言われてよ」
「そうだったんだ……」

亮からかわれたんだ。

「激ダサだね。亮」


何時もと違う貴方に
(本当はドキドキしたんだよ)


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