最後まで
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「先輩達卒業しちゃったねー」
「そうだな」
「あっ、若。やっと俺の時代! とか思ってるでしょ」
「そんな事思うかよ」
「……っ」
「長太郎はいつまで泣いてるの。樺地も寂しそうな顔しないでよ」
今日は卒業式。2年生は卒業式に参加しないと行けないので私達は来ていた。グラウンドで騒いでいる卒業生達。跡部先輩とかテニス部の周りはとにかくうるさい。私達テニス部2年組は私と若のクラスに樺地と長太郎も来ていた。
「ういは、寂しくないの?」
「寂しいけど……。跡部先輩とかうるさかったからねー。ちょっとスッキリした気持ちって言うか?」
「よく言うぜ。卒業式の時跡部さんが代表挨拶してる時にボロボロ泣いてたクセに」
「うるさい! 若! それ言っちゃっダメでしょ」
「……やっぱり寂しいです」
樺地の一言でしんみりしてしまった。そりゃ、あんなに濃い先輩達が卒業してしまうのだ。どれだけ、静かな部活になってしまうのだろう。
「頑張ってね。新部長」
「お前も前の先輩マネージャー見習って頑張れよ」
「はいはい」
身の回りの物を片付けながら返事を返す。樺地も長太郎ももう帰る準備をしているから鞄を持って来ている。
「若も早く片付けときなよ。さー、卒業パーティー食いまくるぞー」
これから跡部先輩の家でテニス部卒業パーティーなのだ。
「ういは明るいね」
「……そろそろ……行きましょう」
外から氷帝コールが聞こえる。グランドに出ると跡部先輩が若に向かって、この氷帝コール受け継げよ。頼んだぞと離れていても聞こえるくらいの声で言った。周りからは大歓声が上がった。
最後まで
(うるさい先輩ですね)
(本当だよ。せんぱーい! そろそろ行きましょう!)
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私も卒業パーティーに参加したい。
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