にゃんにゃん
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“2月22日は猫の日なんだってー”
部活が終わり着替えをしているときに思い出したクラスの女子の会話。着替えをしている途中でボーッとしていたから忍足さんにどうした? と聞かれた。
「いえ。大した事じゃないですよ」
「気になるやん」
周りを見ると俺と忍足さんしかいなかった。みんな帰ったのか。2月の22日は猫の日らしいです。あぁ、にゃんにゃんにゃんやからか。あの忍足さんの低い声で言われると気味が悪い。
「にゃんにゃんと言えば、日吉は今の彼女とどこまでいってん?」
「何でそういう話しになるんですか」
気になっただけやで。無視をしていたら他に何も声をかけてこなかった。逃げきれそうだと思ったと同時だった。
「で、どこまでいってん?」
「何でそんなに気になるんですか」
「前無理矢理聞いた時はキス止まりやったな。それ以上はしたん?」
なぜこの先輩から逃られないんだろう。適当に理由をつけてさっさと帰れば済むのに。意外と言ってしまった方が面白みがないのだろうか。
「しましたよ」
「へぇー、したんか」
顔のニヤつきがヒドくなった。逆効果だった。
「せや、今週の土・日、部活無いのは知っとるか?」
「知っていますよ」
学校の都合でですよね? そうやで。なぁ、日吉。彼女の猫耳姿見たくない?
「だから、何でそんな話になるんですか!」
「顔赤いで」
俺な、持ってるん。だから興味ありませんて。ほんまは? ほんまの事言ってみ? ……少しだけ。悲しい男の性なのだろうか。
「じゃ、明日持ってくるな」
そう言って颯爽と帰って行った。次の日紙袋に入ったソレを手渡され、家に帰ると白い猫耳とご丁寧にしっぽのついたスカートまで入っていていた。少しだけ忍足さんの彼女に同情してしまった。
土曜まで持っていた俺も俺だ。なぜ、呼び出してしまったのだろう。目の前にいるういを前にして少しだけ興奮している自分もいる。普段通り俺は本を読んでいて、ういは雑誌を読んでいる。
「……2月22日って猫の日だったんだって! 知ってた?」
床で寝そべりながら聞いて来たうい。きっと雑誌の特集か何かにあったんだろう。少しビクッとしながらもああと短く答えた。チラリと紙袋に目をやる。悔しい事に父は道場の合宿だとかで月曜まで帰って来ない。母も手伝いだと言って出ていってしまった。俺は部活があるからと適当に断った。その時点でどうかしている。
「猫可愛いよね。飼いたいなー。あっ! 日吉! 猫の鳴きマネしてよ!」
俺がやると思うか? いや、なんか可愛いかな? と思って。
「条件付きでやってやる」
「条件?」
「俺が鳴きマネしたら、これ付けろ。」
半ばヤケで立ち上がり紙袋を掴みういに押しつける。中身を見てびっくりしているうい。何でこんなの日吉が持ってるの? 実は変態? 違う。……その忍足さんが貸してくれて。ういをまともに見れない。そんな中チラッと見たら忍足さんに対して怒りが向けられていた。忍足変な事日吉に教えるなよとか言っている。ひとしきり忍足さんに対しての文句を言った後に返事が返ってきた。
「やっぱやらなくて「ニャー」
ういの言葉に食い気味で鳴きマネをした。ここまで来たら見てみたい。
「やったから付けろ」
「え? 私、OKしてな「付けろ」
変態オヤジ! とか言いながら耳を付けたうい。下はショーパンの上からスカートをその上から履いてショーパンを脱いだ。元々下はニーハイだったから格好がエロい。顔を見ると真っ赤。……ヤバイ。
「もういい? 取るよ?」
にゃんにゃん
(その言葉を聞かずに)
(押し倒した)
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そして彼女にもニャーと鳴きマネさせる日吉さん。残念ながら裏が書けないので皆さんの妄想でお楽しみください。日吉が先輩彼女にタメでずけずけ言ってるのが最近好き
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