うるさいのを誤魔化して

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「ただいま」
「おかえりさなさい! 弦一郎さん。……あっ。チョコ。たくさんもらったんですね」
「すまない」

俺の手元にある紙袋を見て、一瞬顔が曇ったうい。わかってますよ。お付き合いですもんね。でも、そう言ってくれるういにありがとうと言い、風呂に入ると言った。しかし、愛している者にたくさんもらった贈り物を渡すという行為は億劫になってしまった。

「もし、弦一郎さんがよかったら1つ食べちゃってもいいですか? 悔しいんで。」
「ああ。いいぞ」

俺もういの悪ノリにノってみる。夜ご飯は外で食べてくると連絡を入れておいたので、風呂からあがったら何をしようかと考えながら風呂場に向かった。

のんびりとお湯につかって、リビングに戻るとういがソファで横になっていた。テーブルの上を見ると包みが開けられているチョコレート。本当に食べたのか。

「うい」
「あーあがったんですねー」

包みが開けられているのは酒入りのチョコレート。他の包みを見ても全て酒入りのチョコレート。

「お前はまだ未成年だろうが」
「そう言われても、悔しかったんですー」

間延びしたういの声。どうやら酒に弱いらしい。不覚にも顔が赤くなっているういに心臓がうるさくなっている。なんとか、ソファの背もたれにもたれかかって座ったうい。俺が隣に座ると肩に寄りかかってきた。頭に手を置く。

「なぜ、食べた。全部酒入りなのだから食べるのをやめればよかっただろう」

だから悔しかったの。弦一郎さんは私だけのものなのに、そう言ったうい。きっと寂しい思いをさせてしまったのだろう。前からこうやってよくふてくされていた。好きーと抱きついてくるういに心臓は更にうるさくなるばかり。


うるさいのを誤魔化して。
(キスをした)
(弦一郎さん、好きです)


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ヒロイン19、真田25くらい。ヒロインが高校2年くらいから付き合って同棲中。みたいな感じ。自分で書いといてなんだけど、末永く爆発してください^^

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