バレンタインデー
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*主は中1・男テニR
*名前変換は無し
朝っぱらからうるさい校内。靴箱にチョコが詰め込まれている。こんな光景本当にあるんだな。少し目線を外すと赤也先輩が紙袋にチョコを詰めていた。
「赤也先輩、用意周到っスね」
「去年学んだからなー。何? 直もチョコもらったの」
「そうなんスよ。しかも俺チョコ苦手で。先輩あの靴箱のチョコもらってってください」
「マジかよ。ちょ、おい」
赤也先輩に捕まる前に、自分の教室に逃げた。教室に入ると机の周りにもチョコが。
「マジで。」
「あ……あの。櫻井君」
「ん?」
「コレ……」
差し出されたのはチョコレート。こりゃお菓子業界は大喜びだな。しかし何で高校入って急にこんなに……。あれか。テニス部パワー。
「悪い。俺チョコダメなんだわ」
「そっか……。ごめんね」
どうしよう。もしかして泣かせた? まぁ、仕方ないか。もらって食べないのが1番可哀相だしな。宛名がわからないのが多そうだし別に他のもいっか。
昼になりR陣がいつも集まっている屋上に行く。いつも扉の前まで行くと結構騒がしいのに今日はやけに静かだ。扉を開けたそこには、雅治先輩しかいなかった。
「おう。直か……」
「雅治先輩は囲まれてないんスね」
「上手にまいたぜよ」
他の人達は? と聞けば、みんな捕まってるそうだ。意外な事にジャッカル先輩や弦一郎先輩まで……。コンビニで買ってきたパンを食べる。会話は無く無言。そういえば雅治先輩の周りにプレゼントらしき包みが見当たらない。教室に置いて来たのだろうか。
「こっちジロジロ見てどうしたんじゃ」
「いや、雅治先輩チョコもらってないのかなと思いまして」
「あー全部ブンちゃんにやった。俺甘いモン苦手でのう」
「俺もなんスよ」
そうかブン太先輩に上げればいいんだ。また、無言で食べはじめれば、ガチャと扉が開いた。そこにいたのは、紙袋にきちんとしまっている比呂志先輩と手に数個持っている弦一郎先輩がいた。
「弦一郎先輩、顔赤いっスね」
「チョコもらって浮かれてるんじゃろ」
小さく弦一郎先輩からたるんどると聞こえた。隣にいる比呂志先輩を見るとすでに弁当を広げて食べはじめていた。
「比呂志先輩は律儀っそうスね」
「ええ。女性からプレゼントしてくれるのですから」
さすがは紳士。パンも食べ終わり次の授業は移動教室。次、移動教室なんで、先に帰りますとことわって屋上を出た。廊下に出たらジャッカル先輩が捕まってる所を目撃した。もらってるのは日用品ぽかったけど。
全ての授業が終わり部活に向かう。そこらにいる女の子に声をかけると案外簡単に紙袋が手に入った。紙袋3つ分と鞄とテニスバック。結構重い。
「蓮二先輩と部長」
「やぁ、直。すごい荷物だね」
「しかし直が甘いモノが苦手な確率80%」
今まで見たなかで部長が1番もらっている気がする。とりあえず蓮二先輩に当たってるっスと答えておく。そして部長越しに俺の目的の人物を見つけた。
「ブン太先輩。これあげます」
そう紙袋をずいっと押し付けて、部室に向かった。
バレンタインデー
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グタグタ長いだけ
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