1.それが出会い

今日は七武海に入るための手続きのために、海軍本部を訪れていた。責任者は忙しいみたいだが用事が終わり次第すぐに顔を出すということで、応接室に案内をされた。

出された紅茶を飲みながら、待つ事数十分。七武海の手続きは後回し出来るものなのか。少しだけイラついてきたところに扉が開いた。やっとかと立ちあがって挨拶をしようと、開いた扉から入ってきた人物を見る。

「え? どちら様? まぁ、いいや! ちょっと匿って!」

そう言った小娘は、ソファの影に隠れた。おいと声を出そうとした次の瞬間閉まりかけた扉が開く。今度はああ、センゴク元帥はコイツか。直接会った事はないものも顔くらいは知っている。今度こそ挨拶をしようと思って立 ち上がると、急いでいる口調でセンゴク元帥が口を開いた。

「ウイ! いや、小娘がここに来なかったか?」
「見てないが」

唐突にそう答えてしまった。見かけたら教えてくれ。そいつを見つけてから手続きをするからな! あの小娘どこに行きやがったと荒々しく扉を閉めて出て行った。ソファの影から様子を見ていた小娘。ウイが出てきた。

「ありがとう」
「お前何やらかしたんだ」

これでも苛立ちを抑えている方だ。こいつのせいで俺の手続きは伸びているらしい。とりあえず理由だけでも聞いてさっさとセンゴク元帥に突き出してしまおう。

「実は今日七武海の人が手続きに来るんだけど、その書類に……。ん?」

時計を見ながらその人来る時間もう過ぎてるなー。うん?そういえばさっき元帥この人に向かって手続きがどうとか……。

「ずいぶんな独り言だな。おい」

俺は一発頭を叩こうとしたが軽く避けられてしまった。身体能力は高いのかと迂闊にも関心をしていたら、走って戻ってきた足音をが聞こえたので扉を開けて呼び止めた。

「センゴク元帥。ここにいるやつか」

それが出会い。
(すまなかったね。この小娘が紅茶を書類にこぼして)
(あんなところにおいておく元帥が悪いんですよー!)

謝りもせずまた逃げだした。





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