8.なんとまあ馬鹿げた話でしょう

……何だ。この空間。俺含め3人ういの帰りを待ってるのは確かだが何が悲しくてこの3人で飲んでいなくてはいけないのか。それぞれの部屋があるはずなのになぜみんなリビングで飲む。でもそれは仕方のないことでリビング意外に共有のものは持ち込み禁止だからだ。ういが俺達が好きそうな酒を買っておいてくれそれがいつもハマるものだから。

それはいいが3人とも共有物を飲んでいると今みたいな光景が出来上がる。いつもはここにういもいるから少し場が和らぐが今は果てしなく苦痛だ。それに俺が誰もいない時につけてしまったテレビがかなり場を盛り下げる。ただくだらないバラエティー番組。顔も知らない若手俳優とそこそこ有名な芸人が女性についてのテーマでトークをしている。バラエティー番組なのにこの場にいる奴らは誰も笑わないしただ黙ってテレビを見ているだけ。何ですか。笑ったらケツバットなんですかね。

《では次のテーマです! 女性の下着の好みは?》

若手俳優がちょっとためらないながらも好みを明かしていく。この俳優達のファンの人達は明日から好きな俳優の好みの下着に履き替えるのかなとどうでもいい事を考える。そして俺はよせばいいのにこんな事を口にしてしまった。

「ういは白が多いですよね」

まぁ、反応はないか。とテレビに視線を戻そうとしたら何で知ってんだとジンが反応を返した。これはまた意外な人物が反応する。でも自分の彼女の下着の色を知っている男なんて放っておけないよな。その割に俺がういのことを抱いたなんて知る由もないだろうけど。

「それは一緒に生活をしていれば見えてしまう時だってありますよ。ですよね、ライ」
「ああ。そうだな」

素知らぬ顔して酒を飲むライだけど絶対お前も手を出しているだろ。ういも大の男3人も相手にして若いのに罪だな。それでもしっかりジンの事が好きだというから本当に好きなんだろう。上手く言いくるめてシてるけど一応合意の上だ。無理矢理なんてしたらさすがに罪の意識がある。

そんな事は今どうでもいい。早くうい帰ってこい。


なんとまあ馬鹿げた話でしょう





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