いってらっしゃい

「……おはよう」
「おはようございます。まだ7時なので寝ていても大丈夫ですよ」

今日は仕事が休みだから、景くんの家に泊まりに来ていた。朝起きたら景くんは大学に行く準備をしていた。暖かいベッドの中で景くんの動きを目で追う。いつ見ても綺麗だ。……そういえば、

「付き合って2年くらい経ったのかしら?」
「そうですね」

急にどうしたんですか? いや、別に。それくらい時は経ったのになかなかデートとか出来ていない。私も社会人になってまだまだペーペーで、景くんだって大学が忙しくて会えない。

高校を卒業したと同時にこのマンションで一人暮らしを始めた景くん。突然のことでどうして? と聞けば、これでういさんと一緒にいれる時間が増えますと合鍵を渡された。

年下だというのにすごくしっかりしていて、どっちが年上なのかと周りによく呆れられている。でも、どんどん引っ張ってくれる景くんに惹かれたのだ。準備を終えた景くんがまだベッドで寝ている私の隣に座った。

「じゃあ、俺行きます。夜ご飯は何がいいですか?」

そう言って頭を、撫でてくれる景くんの手がとても優しくて。お任せでと言った私にわかりましたとおでこに触れるだけのキスをしてくれた。


いってらっしゃい
(いってきます)




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