ルーズなあなたには、 



靴下、上着と脱ぎっぱなしの衣類。拾い集めながらリビングに行くと犯人がソファで寝ていた。ため息をついたというのに、夢の中にいる犯人はとても嬉しそうに笑うのだ。それにまたため息。

「これは女としてどうなのかな」

そしてこれを許してしまってる俺も俺だ。自嘲で口元が緩む俺も大概ういに惚れてしまっているのだろう。起こそうと手を伸ばすと狭いソファで器用に寝返りをうち、まだ重たそうな瞼を開けた。半分夢の中なのか。でも、俺の手元にある衣類を見つけごめんと掠れた声で謝罪の言葉を口にした。

「靴下は洗濯機に。上着はハンガーに」
「はーい」

わかっていないとわかってる。俺はそれも悪くないと思う。ただ、もう少し気を使って欲しいけど、わかってしまった日はなんとなく離れて行ってしまうような気がするからこれでいいんだ。

title:DOGOD69




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