帰り道
「ぎーんときー」
「おお。うい、今日は帰り遅かったんだな」
帰り道銀ちゃんの後ろ姿が見えたから声をかけてみた。あまりここら辺でウチの生徒は見かけないから大丈夫。隣に並んで歩ける。これだけで幸せ。
「明日英語の抜き打ちテストあるって情報掴んだからういと勉強してたんだよ」
「それはそれはご苦労様です」
「ねぇねぇ今度のテストも近いことだし問題何出したかおしえてー」
「そんな可愛い声出してもダメだかんな」
わかってますよー。家に着いて銀ちゃんが鍵を開けてドアを開けてくれる。レディーファーストしてくれる銀ちゃんは優しいなあ。
「ういと随分仲良くなったんだな」
「4人みんな仲いいよー。今日とかみんなでお昼ご飯食べてたしね」
「昼と言えばよー」
何? いやな高杉と沖田くん彼女の手作り弁当だったのよ。へー。
「いやういちゃん。へーじゃなくてね!」
「その内作ったげるよ!……その内」
「2人とも朝弱いししゃーねーな。それより今日ウチ泊まってくの?」
「うん。そうしようかな」
そうと決まれば夕飯の準備。冷蔵庫の中身を確認するけど材料がない。うん。知ってたけど。
「銀ちゃん。夕飯の買い物行ってくるね」
「ん? ああ、俺も行くわ」
うん。わかった。じゃあ着替えてから出よっか。
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ぶつ切りすみません