土方先生と学校で会話

「だからここがこうなる」

退屈な授業で先生の声が子守唄に聞こえてついうとうと。目をあけたときは授業は終わっているだろう。

チャイムとともに号令がかけられて今日の授業はすべて終了。帰宅部な私にはもう学校に用はないからさっさと帰ってしまおう。適当にHRを聞き流し友達は部活なので教室でさよならをして靴箱に向かう。

靴箱は部活に向かう人や友達とどこに行くー? など話し合っている声でうるさい。自販機の前では運動部が飲み物を買っている。その中に土方先生を発見。暑いのか腕まくりをして飲み物買っている。あっ周りの生徒に飲み物たかられてる。

「せんせー私も何か買ってくださーい」

周りの生徒を払いのけて自販機の人混みから抜けてきた土方先生に声をかけてみた。そしたら200円あればいいかなんて。周りの状況を見てよ。ため息をする私にキョトン顔の先生。土方先生は俗に言うイケメンだから女子からかなり人気があるから地味に視線が集まってる気がしてならない。本人に自覚がないのが困りものだ。

「うい先輩ー! もう帰るところですか?」
「おー! しーちゃん! そうだよー」

後ろから声をかけてきてくれたのは1つ下の後輩の四季愛。この学校は入学の最初先輩後輩の交流として2年と1年が混同したグループで旅行に行くという研修がある。まぁ、なんだかんだ進学校で勉強が難しいから後輩が先輩に聞ける様にとの学校側の配慮だけど、こちらとしては過去問のやり取りが出来るようにとかそんなことしか考えてないんだけどね。そこで一緒の班だった私としーちゃんは意気投合し仲良くなったわけだ。しーちゃんは先生に気づいてごめんなさい、話し中でした? と申し訳なさげ。全然だよ。むしろナイスタイミングだよ。しーちゃん。

「全然大丈夫だよ! 先生が飲み物奢ってくれるんだって」
「え? タイミングいいー。調度買いに来たんです」

先生に200円追加でと頼むとしぶしぶ400円を渡してくれた。2人で先生ごちそうさまでーすと自販機に向かった。私はカフェオレ。しーちゃんは歩狩汗。しーちゃんはこれから部活なので1人帰路についた。


帰って軽く寝ようとしたらだいぶ寝てしまっていたようだ。玄関のドアが開く音で目を覚ました。

「ただいま」
「おかえりなさい。さっきは普通にお金渡されたからびっくりしたんですけど」
「なんかういと2人で話すと素に戻んだよな」

着替えてくるわと1度リビングから出ていった。そう土方先生は私の彼氏だ。同棲もしている。私も最初は犯罪くさいななんて思ってたけど1年も経ってしまうと特に違和感はなくなってしまった。そういえば今日の夕飯決めてないなとだるい体を起こして冷蔵庫を確認する。あり合わせでいいなら炒めものでいいかな。着替えが終わって部屋から出てきた土方さんに夕飯の相談をして下ごしらえに取り掛かる。

「私普通に学校で話しかけないほうがいいですか?」
「別にいいけど四季が俺のクラスだからたまにああなる」
「バレないように気をつけてくださいよ」



先生と私




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