インフル

今日はインフルエンザラッシュで少しでも危なそうだと担任に連絡を入れ親御さんに連絡をして迎えに来てもらったり、1人で帰れそうなら少し休ませて帰すということを繰り返していた。中には便乗して帰ろうとしてる奴もいるから半ば説教気味にクラスに返したりもしていた。クラス閉鎖も学年で2・3組ある。かなもインフルにかかり休んでると坂田先生が言っていた。まゆは早退をして行った。

困ったことは1つ。4限からういがずっと寝ている。本人は1人で帰れるというが40℃の熱がありとても1人で帰せれる状態じゃない。土方にはこっそり伝えておいたけど今家に連れ帰る訳にも行かなくて、学校から人が引いたところで連れて帰ってもらうしかない。ゆっくり寝ているのは構わないがベッドが1つ埋まってしまってる状態にあるのだ。それでもなんとか上手く回し午後、あと1限で授業も終了。

そういえば朝からういも咳をしていたから休ませればよかったかと考えていると扉が開いた。そこには友達に連れられたういがいた。友達に支えられて近くの椅子に座ったういにちゃんと休むんだよと言い教室に戻っていった。多分もうあと1限だけだからと教室でフラフラになってる奴がいるんじゃないかと心配になる。実際ここに1人いるし。幸い今保健室にいるのは俺とういとうい。

「先生、死にそう」
「やっぱ休ませとくべきだったか?」

体温計を渡しながら額に手を置くとやっぱり熱っぽい。いつくらいから辛かったんだと聞くと3限目あたりから辛くて。ってかベッド誰か寝てるけどいいの? と不安そうな声で言ううい。

「ああ。美鈴だ。美鈴。学校終わり次第連れ帰ってもらうことになってっから」
「そうなんだ」

ピピッと体温計がなる。確認をすると39℃。

「美鈴も学校終わるまで寝てろ。ちょっと職員室行ってくるわ」

ういが寝たのを確認して保健室を出て、札を不在にしておく。職員室に向かい土方のデスクに向かう。顔にはういは大丈夫かと書いてある。

「先生のクラスの美鈴熱あるんで今保健室で寝てます。学校終わる時間帯に迎えに来られるみたいなんでクラスの人に美鈴の荷物持ってきてもらうよう言っておいてください」
「インフルですかね。流行ってますね。他の生徒は大丈夫なんですか?」
「ゆっくり寝てますよ。じゃあ、荷物の件お願いします」

一応勤務中に携帯を触るのは厳禁。こういうときにいくらでも使えると便利なものだが。多分今日は土方の方が早く帰れるだろうから一緒にういも送っていって欲しいな。保健室に戻り今日の早退者などその他の書類作成に入らなければいけない。終業のチャイムがなり校舎内がざわついてくる。保健室の扉が開くとういの友達が荷物を持ってきてくれた。

「ありがとう。今寝てるからそこおいといて」
「はい。うい体調どうですか?」
「結構熱あるからインフルかもな。君も近くにいたからちゃんと手洗いうがいするように」
「そうなんですね。わかりました気をつけます」

心配そうに帰っていった友達と入れ替わりで周りを確認しながら土方が入ってくる。

「さっさと仕事終わらせたわ」
「お疲れ。悪いんだけど美鈴も乗せて行ってくれないか? 仕事溜まってて。あとついでに病院行くなら一緒に連れてってもらえると嬉しいんだが」
「わかった。また病院着いたら連絡入れるわ。先にあのスーパーの駐車場に車停めて待ってるから2人にそこまで来るよう言っておいて」
「おう」

土方が保健室を出て行ったので、再度保健室周りを確認してからういとういを起こす。

「さっきの会話聞いてたか?」

少し寝て幾分か楽になった2人が首を縦に振る。奥で帰る準備をしているういを横目にういのベッドに近づく。

「なるべく早く帰るから寝て待ってろよ。何か食いたいものあったら連絡いれろ」

そんな心配しなくても大丈夫ですよーと言うがやはりどこかボーッとしている。

「あのういちゃんそろそろ行こうか」
「ああ、うん」

先生さよならーと2人してフラフラと出ていった。スーパーは近いけどかなり心配だ。ついて行きたい気持ちを抑えて仕事にとりかかった。


インフル




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