喧嘩しました

何かがおかしい。まず銀ちゃんがいつもよりちょこっと真面目だしちょっとイライラしてる。それはクラス中が感じているのかいつもより私たちの態度も少しだけ真面目になる。もう1つおかしいことがある。ういだ。授業が始まってから1回も銀ちゃんのことを見てない。絶対何かあった。私達の中で1番のバカップルなのに。……お昼休み聞いてみるか。銀ちゃんの授業は淡々と終わっていきういは最後まで銀ちゃんを見なかったし良く考えて見れば銀ちゃんもういを見てなかったかも。一応教師だから全体を見なくちゃいけないからわからなかったけど。

お昼休み。珍しく不機嫌なういに声かけういの前に座ってお弁当を広げる。ういもいつもそれに続いてお弁当を広げる流れなのに鞄から出てきたのは二十六茶とコンビニのパン。寝坊したときは買ってくるけど今日は私より早く教室にいたし。ということは銀ちゃんのお弁当も作っていないということだ。

「何かあったの?」
「もう彼氏なんて知らない」
「そんな大喧嘩したの?」
「ういも気をつけた方がいいよ? エッチなビデオとかさ」
「ん? AV?」

話しの内容としてはこうだ。銀ちゃんがいない時に合鍵を使って中に入ったら普通にテーブルの上にAVが散乱しているところを見つけたらしい。あること自体は良かったらしいんだがそこに帰って来た銀ちゃんが何も悪びれなく夕飯どうする? と平然と聞いてきたからこんなの見せといてごめんの一言もないの? もう知らないと家を飛び出したらしい。

「何か女優さんに負けた気分」
「確かに。持ってるのは仕方ないとしても見ちゃったら彼女に対しては謝っては欲しいかも」
「ういの彼氏は隠してたりししてるの?」
「そう言えば持ってるところ見たことないなー」
「同棲してるし隠してるのかもね」
「かな?」

人に話しを聞いてもらってだいぶスッキリしたのか今日は彼氏の家に泊まると携帯をいじりだした。

「絶対に謝ってもらうけどね」
「多分あの感じじゃ相当ダメージ受けてると思うよ」
「ちょっとは困ればいいんだ」




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