ニット帽の彼の告白

あれからうっかり家まで送ってもらい車を見送った。あっ、家ばれた。もういろいろ今更かと階段を上る。とりあえずシャワーを浴びよう。鍵を開け家に入り、すぐにシャワーを浴びた。

お母さん、お父さん私エフビーアイの人と知り合いになったよ。びっくりだよ。何がびっくりってエフビーアイってとこにびっくりだよね。シャワーを浴びおえて買ってきたお菓子を机に並べる。さっきハンバーグ食べたじゃないかって。あんまり覚えてないよ。適当にお菓子を食べて私は眠りに着いた。

それから喫茶店で赤井さんと出会う機会が増えた。最初はどこか危ない人かと警戒もしていたがいつの間にかいろいろ話しをする仲になっていた。一人暮しを始めた経緯とかどこどこの喫茶店がいいとかたまに自分達のこと。他は好きな本とか映画とかやはり趣味が合うのか話しは毎回盛り上がる。赤井さんのことを好きになっていくのもどこか当然だと感じていたがこんな小娘赤井さんからしたらただの妹同然だろう。

パトリシアでお茶をして赤井さんに車で送ってもらっているときだった。いつも通りの会話をしようとしたから、今とても驚いている。赤井さんには驚かされてばかりだ。赤井さんが私のことを好きだなんて。

「冗談ですよね」
「俺はうい相手に嘘は言わない」

なんて言われた。男の人と付き合ったことはあるといえばある。中学校のとき2人。どちらも自然消滅、所詮恋愛の真似事の様なものだ。なので、私の本気の恋愛相手は赤井さんが初めてになる。

じゃあ、よろしくお願いしますなんて余裕をかまして見たけど内心心臓バクバクで隣でおもしろそうに笑ってる赤井さんは余裕綽々で。なんか悔しかった。

それからお互い連絡先など知らなかったので交換をした。今までよく連絡も取り合わずに喫茶店に行けたなとも思うが喫茶店もいつしか感で今日はいるかなと思って行くと会えるようになっていた。交換も終わったので車を降りようしたら腕を掴まれた。

「赤井さん?」

振り返ったと同時に唇に感じる自分のものとは違う体温。こうして、私のファーストキスはあっさりと奪われた。


こういう日々があったから付き合う以前からなんとなくお互いのことはよくわかっていたのだと思う。今日も相変わらず連絡はないけど、明日とかは会える気がするんだよね。







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