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冬:side Z [10.02.26.]


静謐

全ての息遣いが消える
温度さえもなくなる
己一人
己すら消えるような静寂
金属を思わせる冷たい空気

この清潔で清廉な中では
血塗られた自分も
重ねる罪も
色も温度も同化するような

浄化してもらいたい訳ではなく

後悔も
懺悔も
選んだ生き方故の
己の歩んできた証

無いものにされることは
存在を無いものにされることに等しい

何に許される必要などあろうか

冬の凛とした夜に
ただ乞うとすれば

同じ静謐
同じ清廉
同じ静寂
同じ冷えた空気
同じ凛とした冬でありながら
暖かな金色を放つ朝

こんな生き方をする俺を
責めるでもなく
許すでもなく
俺のままで
全てを包む
穏やかで甘やかな金色の光



end.

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