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水:side Z [10.06.24.]


世界一
その野望だけを目指して
一人突き進んでいた頃は
渇いていることさえ気付かなかった

仲間になれと誘われ
自分は実は渇いていたのだと気付いた
仲間が増えるにつれ
心は潤い満たされ
もっと力強く
足りないものは世界一だけと
渇望出来るようになった



だから
当たり前になっていて
気付かなかった
そこにいることが
背中合わせで立っていることが
いつの間にか当たり前で
それで満たされていると思っていたから
自分が渇いているなど
本当に気付かなかった



そっと伸ばされた手を取ると
与えられたそれは
砂漠で水を飲んだ時に
体中に染み渡るあの感覚に似て
この体とこの心の隅々にまで
溢れんばかりに流れ込み
こんなにも渇いていたのかと
初めて自分の心を知った


この想いに満たされ
もう二度と
渇きを覚えることはないだろう



例え独りの時が訪れたとしても



end.

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