オマケ(1) [11.5.1.拍手より移動]
11月11日、目覚めたサンジの携帯に、１通のメールが。
Ｓ：お、珍しい奴からだ。何だ、えーと………………ふうん♪おい、起きろ。
Ｚ：………………。
Ｓ：起きろって。ハニー、朝だよ、おはよう。
Ｚ：………………。
Ｓ：ちっ。こら、毬藻、起きろって！ でこ叩くぞ、オラ。
Ｚ：んむ……………。
Ｓ：眉間に皺寄せて終わりかよ。恐ろしく寝起きが悪いのか？こいつ。仕方ねえな。よっこらしょ。起きやがれ!!
Ｚ：ぐおっ！ いってえ!! ん？ 朝か。
Ｓ：お前、朝どうやって起きてるんだ？
Ｚ：気合い。
Ｓ：あ？
Ｚ：起きなきゃいけない時間になると目が覚める。
Ｓ：は？
Ｚ：登校時間とか、ケーキ作る時間とか、稽古の時間とか。
Ｓ：……すげえ体内時計だな。でも、今全然起きなかったぞ。
Ｚ：起きる予定じゃなかったからな。よく起こせたな。
Ｓ：まあな。俺様の蹴りで起きなきゃ、そりゃ死体だな。
Ｚ：蹴ったのか？
Ｓ：おう。
Ｚ：立てねえかと思った。
Ｓ：コックの足腰、舐めんなよ。まあそりゃあそれとして。知り合いからメールが来たんだ。バトン、付き合え。
Ｚ：ああ？
Ｓ：おし。じゃあ、『♂×♂向けカップルえっちバトンｖ』
Ｚ：はあ!? やらねえぞ、そんなもん。
Ｓ：じゃあ俺が勝手にやるからいいぜ。
まず、『ふたりのお名前をどうぞ！』
「サンジ」と「毬藻」、と。
Ｚ：毬藻じゃねえ！……ロロノア・ゾロ。
Ｓ：やる気になったじゃねえか。イイコだな♪
Ｚ：不可抗力だ。
Ｓ：『付き合って、どのくらい？』
Ｚ：１日。
Ｓ：まだ１日も経ってねえな。初々しいこと、この上ねえ。
次は、『2人の出会いは？』
Ｓ：ロビンちゃんと２人きりでお話していたら、いきなり現れた。
Ｚ：いきなり現れたわけじゃねえ。家に帰ってきたら、てめえがいたんだろ。
Ｓ：『告白はどっちから？』
俺だな。
『相手に気持ちを伝えること、迷った？ 告白された側は、相手の気持ちに応えることを、迷った？』
迷うも何も、自覚した途端ポロッと言っちまったからなあ。
Ｚ：応えること自体は迷わなかった。
Ｓ：え？ そうなのか？
Ｚ：なんだ、その反応。
Ｓ：いや、だって。じゃあ何を迷ったんだ？
Ｚ：迷ったっつうか、ロビンのこととか先のこととか、まあいろいろ考えた。
Ｓ：……そうか。
Ｚ：どうしたって、年の差は縮められねえからな。
Ｓ：そうだな。うん。
Ｚ：何だよ。
Ｓ：何でもねえよ。次。
『相手の容姿で好きなところベスト3は？』
Ｓ：えー？
Ｚ：えーって何だ。俺は、ぐるぐる眉毛。
Ｓ：へ？
Ｚ：面白えよな。
Ｓ：なぞんな!! 俺は、目、かな。それと毬藻ヘアー。あとは姿勢。
Ｚ：姿勢？
Ｓ：立ち姿っつうのか？まあ、そんな感じ。
Ｚ：ふうん、よく分からねえけど。３つだっけ？眉毛と、耳と、背中、か？
Ｓ：いや、俺に聞かれても。何か意外な答え。
Ｚ：そうか？
Ｓ：『相手の性格で好きなところベスト３は？』
性格ねえ。真っ直ぐ、頑固、でもってシスコン。
Ｚ：気配りができるところ、頑固、あとは……アホなところ。
Ｓ：アホってなんだ!!
Ｚ：褒めてる、褒めてる。
Ｓ：褒めてねえ!!ったく、次！
『相手を一言でいうと、どんな？』
Ｓ：一言で、ねえ。うーん。毬藻？
Ｚ：毬藻じゃねえ！ てめえは捻くれ者だな。
Ｓ：どこがだ、全く。
『あなたにとって彼は、初めての男性の恋人？』
Ｓ：そりゃそうだ。
Ｚ：男も女もねえよ。付き合うの自体初めてだ。
Ｓ：それは想定外だったんだよなあ。
『内心、前彼と比べてしまうことってある？』
Ｓ：これも当然ないわけだな。
Ｚ：おう。
Ｓ：『もう一通り経験済み？』
どの一通りだ？
Ｚ：知るかよ。
Ｓ：最後までいたしたかってことか？
Ｚ：なら経験済みだな。
Ｓ：それもホヤホヤってな。
『どちらが攻め、受け？』
……次は俺が抱くぞ。
Ｚ：俺は突っこませる気はねえって言ったろ。
Ｓ：俺だってなかったわっ!!
Ｚ：……。
Ｓ：何だよ。
Ｚ：本当か？
Ｓ：う……。次！
『その関係で満足してる？』
Ｓ：してねえ！
Ｚ：本当か？
Ｓ：昨日は満足したけど、いつか俺が抱いてやるって！
Ｚ：まあ、頑張れ。
Ｓ：うわ、ムカツクーーー!!
→(2)